今回の撮影ロケーションはリゾート施設の屋外プールを選びました。特別なスタイリングゆえに、ピンクのロングヘアは屋外の強い日差しの下で反射しやすいため、ウィッグのセットにはかなり手をかけ、水辺で風になびく自然なウェーブを再現すべくレイヤーの毛流れを何度も微調整しました。
メイクに関しては、主にキャラクターの淡い紫色の瞳に合わせてアイメイクに薄いピンクと淡い紫をグラデーションで重ね、ベースメイクはみずみずしさを引き出すため透明感高く仕上げました。衣装はフリルがあしらわれた紫と白の二次元水着で、白いシースルーのオフショルダー袖とピンクのクリア浮き輪を合わせました。キャラクターならではの軽やかで躍動的な雰囲気に合わせるため、カメラマンさんにはサイドや45度のアングルから狙ってもらい、脚のラインやウエストのくびれをより美しく引き立てました。
当日は光のコンディションが素晴らしく、水面の照り返しがちょうど天然の柔らかなディフューズ光の役割を果たしてくれました。撮影自体は体力をかなり使い、例えば水しぶきが跳ねる瞬間を捉えるために片足立ちのポーズを何度も繰り返し、バランスを保ちながら表情を自然にキープするのに何テイクも重ねました。また、浮き輪をくぐる一連のポーズも、身体の美しいラインを隠さないよう絶妙に角度をコントロールし、愛らしくお茶目なビジュアルを表現しました。
レタッチでは全体の色調の統一を重視し、ピンクと紫のメインカラーと澄んだ青いプールの水で美しい寒暖のコントラストを作り出しました。同時に手足の肌を綺麗に補正し、クリーンで透明感あふれる画面を追求しました。屋外ロケだったため風になびく髪の躍動感をシャッターだけで捉え切るのは難しく、風向きに合わせた微調整やレフ板によるシャドウ部の光の補正を行いました。浮き輪の上に横向きに寄りかかるポーズはお気に入りで、浮き輪の丸みのある曲線がボディラインを綺麗に引き立ててくれました。
デッキチェアでのカットは周囲の写り込みを消す作業に手間がかかりましたが、写真の純度の高さを保つために入念にレタッチを施しました。この衣装は一見涼しげですがウィッグの毛量が非常に多く、真夏の屋外撮影ではかなり蒸し暑さを感じました。それでも全体の表現力は思い描いていた通りの仕上がりになりました。撮影前には入念にリサーチを行い、この特別な夏の水着スタイルはキャラクター設定の中でも非常に認知度が高いため、小道具や装飾の選定にもこだわって忠実な再現を目指しました。小道具と衣装の調和こそコスプレにおいて極めて重要な要素です。今回の写真セットでは夏の爽快感を主軸に、キャラクター本来の夢幻的な雰囲気とプールブルー、ヤシの木のグリーン、衣装のピンクパープルを調和させ、爽やかな世界観を作り出しました。透明感のある仕上がりに個人的にも大変満足しており、過度な加工を避けて自然体の美しさを大切にしました。