飛鳥山公園で撮影した今回の日本レトロ写真のデータが、ついに皆様にお披露目できる運びとなりました! 早速今回の撮影についてお話ししますね。多くの方からコーディネートについてご質問をいただきましたが、着用したのは胸元に自然なギャザーが施され、裾に何重ものホワイトレースをあしらった青白花柄のキャミソールワンピースです。この装いに合わせ、白いレースリボンでツインテールを結び、足元には白ニーソとダークブラウンのクラシカルなローファーをセレクトしました。着こなしの鍵は色使いの統一感にあり、青と白の清潔感あるコントラストと白ニーソの脚長効果が相まって、華美になりすぎずすっきりと洗練された印象を与えてくれます。この手の作品撮りではロケーションと衣装の調和を重視していますが、飛鳥山公園には黄色いレトロ都電の車両や赤いジャングルジム、青いゾウさん滑り台など鮮やかな色彩が溢れているため、シンプルな衣装こそがロケーションに最も美しく映えました。
今回使用した機材はNikon Z6IIIとTAMRON 35-150mm F2-2.8 Di III VXDの組み合わせです。このレンズは屋外ポートレート撮影において驚くほど万能で、背景を広く取り入れた35mmの環境ポートレートから150mmの望遠ディテール撮影まで、レンズ交換なしで一本完結。公園内を身軽に移動しながらテンポよく撮影を進められました。F2-2.8の明るい大口径は自然光の下でとろけるような美しいボケ味を生み出し、特に木漏れ日が織りなす玉ボケが画面に豊かな情緒とレイヤードを添えてくれます。Z6IIIの瞳AFも極めて高精度で、滑り台の上や遊具に登るアクティブな所作でもしっかりと瞳にピントが食いつき、歩留まりの高さは圧巻でした。
撮影中は厳密な絵コンテをあえて設けず、気負いのない自然体の空気感を記録することに専念しました。まずはレトロな車両エリアで窓辺に寄り添って外を眺めたり、ベンチに腰掛けたりしながら、ふとした無防備な瞬間を切り取ってもらいました。続いて遊具エリアへと移動すると、赤と青の鮮烈な遊具が遊園地ポートレートならではの弾けるような生命感を演出。ちなみに真昼の強い日差しの下で撮影する場合は、木陰を利用したり遊具の影に入ったりして顔に硬い影が落ちるのを防ぐのが綺麗に撮るコツです。幸いこの日の飛鳥山公園の光は終始柔らかく、35-150mmレンズの繊細な描写力も手伝って、撮って出しの段階で息を呑むほど透き通るような発色が得られました。
表情づくりの秘話として、「あんたって人は、本当に自分のことばっかりなんだから」という台詞が現場でのちょっとしたハイライトになりました。カメラの前でちょっぴりツンデレで呆れたようなニュアンスを引き出すため、カメラマンさんが冗談交じりにこの台詞を口にしたんです。そのおかげで、単なる作り笑顔とは一線を画す生き生きとした表情を捉えることができました。ポートレートで最も避けたいのはポーズの硬さですから、カメラマンさんと会話を交わし、現場の空気を楽しむことこそが自然な傑作を生む秘訣だと感じます。例えば滑り台の上で寝そべったカットも、構図確認のつもりで試したものが予想外にユニークなアングルとなり、全身のコーディネートとしなやかな肢体の広がりを美しく捉えることができました。午後から夕暮れ時まで時間を忘れて撮影に没頭し、移ろいゆく陽光が同じ遊具に異なる光と影の表情を描き出してくれました。心から満たされた撮影体験となり、この青白コーデの新たな魅力を見出すことができた大切な作品です。