今回の撮影では『原神』の八重神子の衣装を選びましたが、一番苦労したのは長いピンク髪と二つの大きな狐耳ウィッグで、長時間装着しているとずっしりと重みがありました。日中は桜と鳥居が並ぶ屋外ロケで、自然光の移ろいやすさを克服しながらの撮影でした。和服の袖が非常に大きく、足元も下駄だったため、石段や木立の中を歩く際は細心の注意が必要でしたが、その所作の慎重さがかえって、外見は端麗でありながら内面は自由気ままな彼女の性格にぴったり重なりました。カメラマンさんが前ボケをふんだんに取り入れた構図を作り、木造家屋や石灯籠と相まって、二次元美少女の透明感あふれる和風写真に仕上がりました。
夕方になり室内のスタジオ撮影へと切り替え、赤と黒の浮世絵背景が広がる空間でサイドからの硬質なライティングを当てると、ダークトーンの艶やかな空気が一変して広がりました。狐耳っ娘ならではの妖艶さを表現するため、畳の上に横たわるポーズに挑み、手には徳利と盃を携え、視線の力をふっと抜いて物憂げで気まぐれな雰囲気を演出しました。ダイナミックなポージングを維持しつつ表情を保つのは体力の消耗も激しく、胸元や脚のラインがキャラクター設定に忠実になるよう、衣装の位置をこまめに調整し続けました。カメラマンさんとの息もぴったりで、屋外の陽光から屋内の暗がりを照らす照明に至るまで、あの傲慢で魅力的な神様特有の気品を余すところなく再現できました。