去年のイベントで撮影した写真をようやくレタッチして公開できました。撮影は南柯一夢さん、レタッチは老沫さんです。すっかり後回しにしてしまっていましたが、アルバムを整理しながら振り返ると今見てもとても面白く、当時の自然な会場の空気感がしっかり残っています。
今回挑戦したのは『アズールレーン』のチェシャー猫です。グレーパープルをベースに鮮やかなブルーのインナーカラーが入ったヘアスタイルで、ウィッグが届いてから前髪やサイドの毛束感・ふんわりとしたカールを立体的に再現するため、丁寧に毛先のレイヤーカットとセットを行いました。衣装にも見どころが多く、黒白レースの繊細な切り替え、胸元のクロスストラップや金ボタンの装飾など細部まで凝っており、リボンタイも2種類のバリエーションで撮影しました。トップスの丈が短めで襟ぐりが広めのデザインになっているため、キャラクターの軽やかな魅力だけでなく、カメラ越しでも引き締まった美しいスタイルを演出してくれます。
当日は扱いやすい小道具として、黒い傘とシルバーグレーのレトロなコンデジを持参しました。このコンデジがロケーションに驚くほど馴染み、自撮り風のポーズを取ったり小道具として持ったりするだけでもとても自然に映えます。テーブルに置いた赤いドリンク缶が画面の鮮やかな差し色になり、モノトーンの単調さを解消して、写真全体にリラックスした日常感をプラスしてくれました。
撮影ロケーションは木の温もりを感じるボックス席のある屋内スペースで、カフェやレストランのような落ち着いた雰囲気でした。イベント会場内はとても賑やかでしたが、カメラマンさんに案内されてここに来ると一転してとても静かでした。室内はやや薄暗かったものの、カメラマンさんがストロボやレフ板を巧みに使いこなしてくれたおかげで、顔の露出がとても均一になり、透明感のある肌色に仕上がりました。ウィッグのハイライトや頭頂部の白レース、リボンの立体的な質感もくっきりと描写されています。
コスプレはトータルビジュアルの調和が命です。衣装やウィッグの再現度だけでなく、メイクの馴染み具合や体幹の姿勢管理など、すべてが最終的なクオリティに影響します。今回のメイクは彩度を控えめに抑え、アイラインを長く引きすぎず鮮やかなブルーのカラコンを引き立て、リップにはピーチ系のシアーなティントを選ぶことで、華やかでありながらキツくなりすぎない表情を意識しました。
今回の写真の中では、カメラを構えているカットが特にお気に入りです。カメラで顔の下半分が隠れることでほんのりミステリアスなアングルになり、視線だけで感情を豊かに伝えることができます。また、手を伸ばしてポーズを取った躍動感のあるカットでは、腕の伸びとともに袖口の黒白レースフリルが綺麗に広がり、美しいラインを描いてくれました。アップのカットも髪のグラデーションやアイメイクの細部がクリアに見え、肌の質感を損なわない絶妙なレタッチで自然な立体感を残してくれています。
今回の撮影を振り返ると、当日はかなり暑く、会場内も大勢の人でごった返していました。しかし、喧騒から離れてこうした静かな屋内の片隅を見つけ、落ち着いた雰囲気の写真を残せたのは、炎天下の屋外ロケよりもずっと快適でした。イベント写真を受け取るたびに、同様の光線下での絞りやシャッタースピードの合わせ方、ヘアピンを隠してヘッドドレスをしっかり固定する方法など、撮影を重ねることで得られる経験値が次回への大きな糧になります。
1年前の撮影データではありますが、こうして形にして公開することで、過去の自分への素敵な記録になりました。どの衣装の準備にもたくさんの情熱を注いできました。キャラクターごとに異なる魅力がありますが、今回のスタイリングはチェシャー猫ならではのアンニュイな個性にぴったり合い、撮影も非常にスムーズで充実した時間となりました。