今回のBW 2026は2日目(D2)に参加し、ずっと挑戦したかったジャンヌ・ダルク(オルタ)のニューイヤー記念イラスト衣装をお披露目しました。丸々半年間コスプレから離れていたため、今回のリハビリ参戦は正直不安でいっぱいでした。結果も予想通りで、広大な会場内でツーショット撮影(集郵)を求めてくださった方は10人未満にとどまり、個人的な歴代ワーストを更新。少し切なさは残るものの、振り返ってみれば静かにマイペースで過ごせた貴重な体験でもありました。
まずは衣装について。ジャンヌ・ダルク(オルタ)のニューイヤー記念絵に描かれたこのゴシック風ドレスは、実物を手に取ると想像以上に手の込んだ仕立てでした。オフショルダーの構造に黒とピンクのコントラストが効いたフリルが重なり、裾のレイヤーが多いため、会場内を歩く際も内側の鮮やかなサテン生地を踏んでしまわないよう常に慎重な足さばきが求められました。首元の黒レースチョーカーとローズリボンの組み合わせは締め付けが強く、下を向いてスマホを操作することすら一苦労でした。しかし画像3の二次元原画は息をのむほど美しく、この造形を忠実に再現するため銀白のウィッグを念入りにセットし、頭頂部のアホ毛も立ち絵通りに緩やかなカーブを描くよう懸命にキープ。メイク面では深紅の瞳と赤みを帯びたシャドウが魂であり、カメラの前で骨格を際立たせるためシェーディングをしっかり施しました。原画では生脚に黒のハイヒールですが、会場内での歩行の負担を考慮して黒ストッキングをセレクト。実際に着用してみると、黒ストッキングのテクスチャがダークゴシックの世界観をより一層引き締めてくれました。
出陣前には他のコスプレイヤーさんの会場写真をたくさん研究し、皆様のポージングの巧みさに圧倒されていました。自他共に認めるポーズ下手な私は、現場に着いた瞬間に頭が真っ白になり、公式立ち絵の動作を機械的になぞることしかできませんでした。片手を前方に伸ばし、もう片方の手でスカートの裾をつまむ姿は、まるでラジオ体操をしているかのよう。同行してくれたカメラマンの友人が「もっと鋭く冷徹な眼差しで」と熱心に指示してくれましたが、半年のブランクゆえに表情のコントロールが完全に効かず、内心の焦りを誤魔化すために終始無表情を貫くのが精一杯でした。
参加した2日目は来場者も大勢いましたが、私のジャンヌ・オルタはあまり人目を引かなかったようです。衣装の色調が会場の照明下でやや沈んで見えたことや、私自身が人混みの中で積極的に交流するのが苦手なことも影響したかもしれません。周りで楽しそうに集まって撮影している輪を横目に一人佇みながら、「自分はもう潮時なのかな」と弱気になりかける瞬間もありました。それでも画像2のブースに飾られた青と紫の幾何学的な星のオブジェや美しいライティングを目にした時、この空間で納得のいく一枚を残せただけでも足を運んだ価値があったと心が救われました。
半年の空白期間は、レンズに対する感覚を確実に鈍らせていました。以前なら衣装を着るだけで自然に作れていた所作も、今は鏡の前で何度も予行練習しなければ身体が動きません。硬いポージングや虚ろな表情は、リハビリの過程で必ず乗り越えるべきハードルです。イベントの意義は決して写真の数だけにあるわけではありません。今回声をかけてくださったのは10人足らずでしたが、撮影してくださった皆様が口々に「再現度が高いですね」「衣装がすごく綺麗です」と温かい言葉をかけてくれました。その一言ひとことが、私にとって何よりの励ましとなりました。どんなに所作が拙くても、衣装に身を包みウィッグを被れば、自分は今でも二次元とキャラクター表現を心から愛しているのだと再確認できました。
画像3は参考にした原画です。原画のポーズと自分の姿を見比べると硬さは一目瞭然ですが、それが次への確かなモチベーションへと変わりました。帰宅後は鏡の前で表情筋と身体の動かし方を鍛え直し、立ち絵の模倣だけに頼らない表現力を身につけたいと思います。歩き回った足は棒のようになり、黒のハイヒールとストッキングの組み合わせは長時間の試練でしたが、衣装を脱ぎ終える瞬間にはやはり少しの名残惜しさが込み上げてきました。
今回のBW 2026はリハビリの第一歩に過ぎず、結果こそ控えめでしたが、三次元の中で二次元のキャラクターとして息づく高揚感を確実に取り戻すことができました。次回のコミコンではもっと落ち着いて自然な所作を繰り出し、一緒に写真を撮り合える仲間とより多く出会えることを願っています。