5年前に撮影したこの古明地姉妹コスプレ作品を携帯のアルバムで振り返ると、どこか不思議な懐かしさに包まれます。当時は東方Projectの『東方地霊殿』に登場するキャラクター特有の魅力を表現するため、細かな小道具やアクセサリーの準備に膨大な時間を費やしました。特に古明地こいし コスプレのポイントであるサードアイ(第三の目)に繋がる長いフレキシブルコードや、姉である古明地さとりが手にする眼球の小道具には強いこだわりを込めました。
メイクとスタイリングに関して、一方はピンクと白のフリルがあしらわれたライトブルーのレースドレスに、象徴的な薄紫のショートヘアと白のレースヘッドドレスを合わせました。もう一方は黒い花飾りのシルクハットに白の立襟シャツ、そして鮮やかな緑のプリーツスカートという構成です。この対比の利いたカラーリングの組み合わせは生地の質感選びにおいて非常に高いハードルがあり、スタジオの強い照明下で過度に反射しないこと、そしてフリルやレースの立体的なボリューム感をキープすることを追求しました。
撮影中、衣装以上に気を配ったのが小道具のあしらいと相互作用です。長くて黄色、赤、青のフレキシブルコードは画面に強い視線誘導をもたらしてくれるものの、非常に絡まりやすく結び目ができやすいのが難点でした。ポーズを一つ変えるたびに屈んでコードを一本ずつ整え、腕や腰回りに巻き直して、レンズ越しに見えるラインが設定画のイメージに沿うよう調整しました。パートナー同士で協力しながら撮影する際、世界から切り離されたかのような孤独感と虚無的な空霊さを表現するため、笑いを堪えながら無表情をキープするのに苦労したのも良い思い出です。
その雰囲気をより高めるため、カメラマンさんはメインの背景光として青みがかった冷色の光を意図的に多用しました。ハイバックソファの金色の彫刻の縁取り、黒いフレームに飾られた壁の枯れ枝、そして床に置かれた薄緑のアジサイやピンクのバラ。これらの冷色系の背景要素が、古明地姉妹の衣装の色彩をより鮮やかに引き立ててくれました。例えば立ち姿のソロ写真(個人的にカバー写真にぴったりだと感じている1枚)では、シアンブルーの光影の中で緑のプリーツスカートと黒のショートブーツの間の脚のラインが自然に伸び、周りの冷涼な環境色と相まって、非常に張り詰めた緊迫感と視覚的調和を生み出しています。
セット内に置かれた黒いぬいぐるみも嬉しいサプライズで、コードや花々と重ね合わせて触れ合わせることで、どことなくミステリアスな人形感を醸し出しました。ソファに座ったツーショットや、一人が膝をつきもう一人が立つような立ち位置の構図でも、できるだけ柔らかくリラックスしたポーズを心がけ、造り込まれた固さを減らすよう配慮しました。撮影中はスカートの裾が綺麗に広がっているか、ショートブーツのアイレット部分がコードの接続部を隠していないか何度も確認を繰り返す必要がありましたが、その根気の要るプロセス自体がキャラクターを再現する楽しさそのものでした。
5年前のこの高解像度画像を今見返すと、撮影機材やレタッチの好みに少し時代を感じる部分もあるかもしれません。しかし画面越しには、あのシアンブルーのスタジオで細部の一つひとつに真剣に向き合っていた当時の情熱と、衣装・色彩・光影・小道具の組み合わせによって生まれた最終的なビジュアル表現が確かに息づいています。刻まれた時間のひとコマは、『二次元視覚プロジェクト』の記録として、私なりの方法でこの世界観を美しく留めてくれたと感じています。