昔から栗山未来というキャラクターがとても好きで、以前『境界の方』を観ていた頃から、彼女の日常の着こなしにはすごく特徴があるなと感じていました。今回は学校の新入生入学シーズンの活気あるキャンパスの雰囲気に乗じて、ずっと撮影してみたかった第1食堂側の階段のロケーションに挑戦してみました。
準備から写真の仕上がりに至るまでのプロセスは、実はかなり細分化してこだわっています。ウィッグは専門的にカットし、赤縁メガネの質感もアニメのスタイルに極力近くなるようこだわって選びました。身に纏ったピンクのカーディガンにブルーのセーラータイ、面してミントグリーンのスカートの組み合わせは視覚的にも非常に爽やかで、こうしたキャンパス撮影のシチュエーションにぴったりです。
その日の午後の光の差し込み加減が絶妙で、ビルの側面から透過した光が階段のステップの上に非常に美しい光と影のグラデーションを描き出していました。撮影時は、自然でありながらもしっかりとキャラクター性のある動きを捉えるため、何パターンもの立ち位置を試しました。例えば、階段の手すりに寄りかかっている数枚は、視線や手の位置のリラックス感を重視しています。そして、最後の赤い武器を持ってしゃがんでいる写真は、キャラクターの日常の裏にあるもう一つの側面を表現したものです。
実際の階段のステップの上で、このように身体を大きく使ったダイナミックなポーズを決めるのは決して簡単ではありません。人物のバランス、衣装のシワの寄り方、さらには小道具が画面内に綺麗に収まるかどうかまで同時に気を配る必要があり、カメラマンさんとのレンズ言語における阿吽の呼吸が求められます。カメラの位置を何度も微調整した結果、ようやく納得のいく透視角を見つけることができました。
素晴らしい写真作品というのは、必ずしも壮大なロケーションが必要なわけではなく、キャラクターと環境の合致点を見つけることこそが重要だと常々感じています。今回撮影した一連の写真の色彩飽和度はちょうどよく、日差しの持つあたたかな質感も残されており、日常生活における彼女の親しみやすさを表現するコスプレ作品として、非常に満足のいくものになりました。