「好きなもの? それは、もちろん――な、ないわよ! 私は冥界の女主人。趣味は登山と檻作りの陰気な女よ。ここは眩しすぎて、少し気分が悪くなりそうだわ……。」ですが、そんな暗い雰囲気が漂う冥界であっても、闇を突き抜ける赤い光が存在します。本日は、Fate/Grand Orderのエレシュキガルコスプレ正片(本番写真)をご紹介します。
正直なところ、このように圧倒的なオーラと深い設定を持つキャラクターをコスプレ撮影する際は、いつも事前に徹底的なリサーチを行います。エレシュキガル(みんなが呼ぶ「エレちゃん」)は、表向きは威厳に満ちた冷徹な冥界の女神ですが、プライベートではとても純粋でツンデレな「ギャップ萌え」の魅力を持っています。この絶妙なニュアンスを表現するため、今回はダークな陰鬱さと、彼女ならではの鮮やかな色彩をいかにバランスよく融合させるかに焦点を当てました。
まずはメイクとウィッグについて。彼女のトレードマークである美しい金髪のロングヘアですが、今回はシルキーで艶のある質の良いものを選びました。パッツン前髪と両サイドの長い「姫カット」のラインは、全体の威厳を形作る上で非常に重要なため、極めて精密にカットしました。アイメイクに関しては、重すぎるブラックのスモーキーメイクは避け、微かに暗い赤みを帯びたマットなアイシャドウを広範囲にぼかし、目尻を少し跳ね上げたディープなアイラインと組み合わせることで、鋭くも繊細な「神格らしさ」を演出しました。
衣装のディテールは、今回最もエネルギーを注いだ部分です。黒のオフショルダー上着には適度な光沢感のあるレザー生地を採用し、襟元に縫い付けられた半透明のレースの縁取りが、セクシーな要素を残しつつ衣装がチープに見えるのを防いでいます。そして、このコーディネートの魂とも言えるのが、ドクロと脊椎の骨をモチーフにしたチョーカーです。一見おどろおどろしいこのアクセサリーこそが、冥界の女主人の身分に完璧に合致しています。頭上の黒い王冠と両サイドに配された深紅のリボンは、衣装全体のダークトーンを和らげるキーパーツであり、設定にある「赤い天使」という側面に寄り添うディテールでもあります。
武器のプロップについてですが、この巨大な長弓はかなりの重量があり、ゴールドの彫刻模様が光を受けてクラシカルな重厚感を放ちます。撮影時は片手で弓を支えつつ、もう片方の手で魔法を放つジェスチャー(仕上がり写真の青い蝶や光の破片のエフェクトの部分)をキープしなければなりませんでした。実際にこの重い弓を片手で数分間持ち続けると腕がパンパンになりますが、カメラの前で自然かつ優雅な佇まいを崩さないよう、奥歯を噛み締めて耐え抜きました。
エフェクトに関して言えば、今回ご一緒したフォトグラファー兼レタッチャーの「鳶野」先生に心から感謝します。写真の圧倒的な空気感は、まさに後処理による魔法の賜物です。手のひらから解き放たれて舞い散る青い蝶の光と、背景で渦巻く暗赤色の炎の煙。この寒暖色の鮮烈なコントラストが、ただの屋外の回廊だった撮影場所を、一瞬にして冥界と現世の狭間にある深淵な世界観へと引きずり込んでくれました。
実は撮影現場では、心の内で自分にツッコミを入れずにはいられませんでした。自称「陰気な女」である私が、午後の一番日差しが眩しい時間帯に、煌々と輝くレフ板やLEDライトを浴びながら「生者お断り」のクールな表情を作らなければならなかったからです。頭の中では「眩しすぎて、ちょっと気分が悪くなりそうだわ……」と叫んでいましたが、究極の1枚を創り上げるために、プロ意識を120%発揮してシャッターの一回一回に全力を注ぎました。
今回のFGOコスプレ創作プロセスは非常に充実したものでした。衣装の細部調整からメイクの試行錯誤、現場での光と影の演出、核心となる後処理のエフェクト合成に至るまで、すべての工程に関わった全員の魂が込められています。私にとって、これほど複雑な魅力を持ったキャラクターを現実世界に立体的に具現化できることは、この上ない達成感をもたらしてくれます。この一連の写真を通して、エレシュキガルが放つ、頑なでありながらも優しい冥界の絶対的な美しさを感じていただければ幸いです。