本番撮影のプランが完全に固まる前に、まずは時間を取ってコスプレ試装を楽しんでみました。Fate/Grand Orderのテノチティトランですが、今回はこのキャラのスタイリングについて初期のリアルな感覚を掴むことができました。完成度の高い本番撮影と比べると、試装状態はとてもリラックスでき、レンズの前での衣装の特性、特に光への反応を直感的に発見することができました。
まずは今回のスタイリング全体のコンセプトから。ウィッグは黒地に青緑のメッシュが入ったタイプを選びました。この黒と鮮やかな色のハイコントラストは、南米神話の背景を持つキャラクターのミステリアスな雰囲気にピッタリです。ただ、ロングヘアのお手入れはなかなか大変で、試装の時は髪が少しボサボサになりやすいです。最初の数枚の屋外写真のように、風で髪が乱れた状態は野性味があり、意外にもキャラの雰囲気にマッチしていました。メイクで印象的なのは、やはり目の下の2本のスジ状の赤いチークで、アイラインの流れと合わせることで、表情全体の凛々しさと鋭さを引き出せます。リップは肌なじみの良いレッドブラウン系を選び、メイクの主役を邪魔せず明るさをキープしました。
コーディネートはこのスタイリングの魂と言えます。羽織った黒のライダースレザージャケットは非常にクールで、ジッパーや金属パーツの質感もバッチリです。肩落としで着るかジッパーを閉めて着るかで全く違う雰囲気になります。インナーの黒メッシュハイネックと首元の金属ディスクネックレスが、宗教的あるいは祭司的な要素を少し加えています。ボトムスはピーコックグリーンのプリーツミニスカートで、ウエストにあるインパクト抜群のマスタードイエローの太幅リボンが全体のアクセントになっています。さらに赤の細ひもと黒地のアーガイル柄の垂れ帯が、色彩と立体感を一気に豊かにしてくれます。試装時に黒縁メガネを着用すると、一瞬でキャラのクールでツンデレな雰囲気が一段とアップしました。メガネは小道具としても、フェイスラインを整えるアクセントとしても優秀です。
撮影ロケーションは主に屋外の公園と室内のカフェの2箇所を選びました。屋外のセットでは日差しが非常に強く、逆光の状態でレンズに綺麗なハレーションが入り、黒のレザージャケットや髪色に当たって明暗のコントラストが高くなりました。個人的にこの光影は、神秘的な雰囲気を纏った現代の巫女感をとてもよく表現できていると思います。室内カフェの写真はドリンクを待っている間にサッと撮影したもので、暖色系の室内光の下で衣装の色合いが柔らかくなり、レザーの反射も落ち着いて、日常的で少し物だるい一面を見せることができました。特に椅子に座ってマグカップを持っている写真は、テノチティトランのギャップ萌えな設定にとても近いと感じました。
実はこのキャラクターで一番惹かれるのは、濃厚な神話的背景を持ちながらも現代的なスタイルを融合させている複雑さです。今回のコスプレ試装を通じて、今後の本番撮影に向けたより具体的なアイデアが浮かびました。例えば、本番ではより神秘的なロケーションを組んだり、雨霧や水辺などの環境要素を取り入れて「雨の神」という称号の特質を強化したりできます。ただ、まだ具体的な画コンテやカメラワークまでは決まっていないので、まずは異なるシーンや状態での衣装写真をいくつか残し、光影による衣装の質感を確認しながらカメラ慣れしていこうと思います。
衣装全体の細部調整には結構時間をかけましたが、全体的な仕上がりにはとても満足しています。レザージャケットのハードさ、スカートのしなやかさ、小道具の精巧さが画面の中で見事に調和しています。コスプレ試装のメリットは、いつでも立ち止まってウィッグやメガネの位置を直したり、ウエストの帯を整え直したりできる点にあり、今後の正式なロケ撮影に向けて良い経験になりました。個性的でスタイリッシュなキャラだからこそ、本番撮影では普通のストリートスナップにとどまらず、ストーリー性のあるカットを考案したいですね。それまでは、まずこの初期インプレッション版を保存しておいて、本番撮影のプランが決まったらしっかり撮影しようと思います。