今回のアスカコスプレの撮影は、高原の雪山の麓で行いました。当日は天気に恵まれ、高地特有の澄み切った空気の中で空は濁りのない深い青に染まり、遠くの雪山の稜線も非常にくっきりと見えました。大自然の中での光は硬質ながらも立体感があり、鮮やかな色合いの二次元撮影ポートレートにうってつけの環境でした。
軽やかで透明感のある雰囲気を表現したく、ピンクの薄手チュールドレスと赤いウエストベルトを選びました。風に揺れるスカートの動きはとても美しいものの、風がかなり強くウィッグが乱れやすかったため、裾がふわりとなびく一瞬を捉えるべくカメラマンさんは素早くシャッターを切る必要がありました。原作設定に合わせ、脚元には白ストッキングと赤いハイヒールをコーディネートしました。ヒールが高く、柔らかく凹凸のある草原を歩くだけでも一苦労で、ましてや3枚目の写真のように片足でつま先立ちになり両腕を大きく広げるポーズは至難の業でした。バランスを取りながら姿勢の美しさを保つには体幹の筋力が求められ、最も伸びやかな瞬間を捉えるまでに何度もトライしました。
ロケ地の選定や構図作りにも多くの工夫を凝らしました。ローアングルからの見上げ構図によって雪山と花畑を美しく画面に収め、手前の黄色い小花を前ボケにすることで主役を引き立てつつ幻想的な世界観を演出しました。青空を大胆に余白として使うことで、広大な風景の中で人物が小さくありながらも際立って見えます。特に3枚目では、人物が画面中央のやや右寄りに位置し、掲げた手が遠くの雪山の最高峰を指し示すことで視線誘導のラインが生まれ、被写体へと視線が集まるように設計されています。大自然の中で思い切り体を伸ばして表現する感覚がとても好きで、普段の屋内スタジオ撮影とは一線を画す圧倒的な迫力を生み出すことができました。
撮影当日は強い日差しが照りつけ、標高の高い場所を歩き回ると息が上がりやすく、途中で何度も息を整えながらの雪山ロケとなりました。それでも、仕上がりの色調と質感には大いに満足しています。撮って出しの光と影の質感がすでに素晴らしかったため、レタッチではわずかにカラーバランスを整えるだけで済みました。屋外での撮影は毎回体力と技術の双方への挑戦となりますが、完成した写真を目にした瞬間、すべての苦労が報われたと実感しました。