この初期バージョンのネロのレーシングスーツは、私が『Fate』シリーズにハマった当時から大好きなスタイリングで、定番の「Fate/EXTELLA」のロゴと相まって、時を超えた歴史を感じさせてくれます。今回ちょうど広州アニメ展の時期と重なったため、この定番のレーシングガール衣装を会場へ持ち込み、実撮に挑むことにしました(レーシングスーツコスプレ)。
まずは衣装のディテールについて。赤・白・黒の3色で構成されたこのレーシングスーツコスプレのデザインは非常に洗練されています。胸元の逆三角形のカットアウトと中央の太い黒ラインが、シルエット全体を視覚的にスラリと引き伸ばしてくれます。羽織った鮮やかなレッドのエナメルショートジャケットは非常に目を引き、袖にあしらわれた白黒のチェッカーフラッグ柄は本レーシングスーツの魂とも言えるエレメントの一つです。お揃いの赤白チェッカー柄の大旗を手に取れば、モータースポーツのレース感が一気に最高潮に達します。足元のオーバーニーブーツのデザインはキャラクターのスタイルに完璧にフィットしており、片方は光沢のある黒、もう片方は光沢のある赤。赤ブーツの「Fate/EXTELLA」の文字が下半身全体のビジュアルフォーカスとなり、目を引くだけでなくコーディネート全体の重心をしっかりと落ち着かせてくれます。こうしたハイレグのレオタードスタイルは身体のプロポーションへの要求が極めて高いものの、同時に脚のラインをとてもしなやかに美しく魅せてくれます。
撮影場所に選んだのは、コンベンションセンター2階のガラス手すりの傍らです。掃き出し窓からの自然光が非常に透明感に満ち、イベント会場(広州アニメ展)の白い光源と屋外の空の光が重なり合い、非常に柔らかい拡散光を生み出し、エナメル素材の反光表現に非常に優しく機能してくれました。強烈なストロボを焚かずとも素晴らしい質感を撮り出すことができます。会場は人通りが激しかったため、人波が少し落ち着いた午後の時間帯を狙い、この巨大な赤白チェッカーフラッグを掲げて背景パネル代わりとしました。背後の雑多なブース環境を遮断しつつ、衣装の要素と強力に呼応させることができました。
この衣装を纏っての撮影はかなりの体力を消耗します。一見軽やかに見えますが、エナメル素材は通気性に乏しく、ハイヒールのオーバーニーブーツで立ち続けながら大旗を支え続ける必要があります。カメラマンさんもディテールのキャプチャが非常に巧みで、旗を翻す動的な瞬間をたくさん切り取ってくれました。現場で多くの二次元カメラマンの皆様と交流できたのも実に楽しく、初期バージョンのキャラクターに対する皆様の認識度は極めて高く、このレーシングスーツを見て即座にキャラクター名を呼んでくれる方もいました。これこそがオフラインのイベント(イベント写真)の醍醐味であり、二次元のキャラクターを三次元の現実へ連れ出し、写真を通してその瞬間の集中と楽しさを凝縮させるプロセスなのです。
仕上げのレタッチでは過剰な変形加工は挟まず、エナメル素材本来の潤いのある光沢感とチェッカー柄の鮮明さを残すことに注力しました。ガラス手すりと現代的な建築背景が額縁の役割を果たし、レーシングガールの立ち姿に都市モータースポーツらしい颯爽とした粋な風味を添えてくれました。イベント写真は単にスタイリングを記録するだけでなく、キャラクターの魂にある自信に満ちた華やかな気質をレンズ越しに伝えることにあります。大好きな初期バージョンのスタイリングを撮影するたび、初めて作品に触れたあの日の感動が蘇り、今こうしてコスプレイヤーとして再解釈できることに深い奇妙さと喜びを感じています。