今回のイベントでは数多くの写真を撮影しましたが、中でも一番のお気に入りは『アズールレーン』建武コスプレによるこのチャイナドレス姿です。深みのあるサファイアブルーをベースに透け感のあるオレンジのチュールを重ねたロングドレスで、背中を大胆に見せるデザインと深いスリットが、歩くたびに流れるような美しいドレープを描き出してくれます。レース付きの黒ストッキングにピンヒールを合わせることでスタイルをすらりと引き立て、優雅さの中に凛とした鋭さを秘めたキャラクター性に寄り添いました。頭上に添えた青い大輪の花飾りは絶妙なアクセントとなり、ドレスのブルーと美しく呼応しています。
撮影時は会場の巨大なトラス照明が降り注ぎ、レフ板で顔回りに光を補うことで、素肌のきめ細やかな質感と生地の繊細な風合いを美しく捉えることができました。ソニー α7C IIと17-28mmの広角レンズを組み合わせ、ローアングルからあおる構図によって全体のスタイルを美しく見せつつ、会場の奥行き感を存分に引き出しました。人混みで行き交う背景の雑味も、浅い被写界深度とストロボで周囲の光を落とすことで被写体を鮮やかに浮き彫りにしました。この衣装制作で最もこだわり抜いたのは裾にあしらわれた赤と青のコントラスト刺繍であり、静止している時以上に床を引くトレーンが動く瞬間に真価を発揮してくれます。振り返る角度をチュールのなびく方向に合わせ、何十枚もシャッターを切った末に、視線とポージングが完璧に合致した最高の一瞬を捉えることができました。現場でのライティングやレフ板の微調整に根気が必要でしたが、息をのむほど完成度の高いイベント写真に仕上がり、今回の撮影は大満足の成果となりました。