週末の早朝、空が白む前に車を走らせて山へと向かいましたが、早起きの苦労が一瞬で吹き飛ぶほどの素晴らしい快晴に恵まれました。今回は『ゼルダの伝説』からゼルダのコスプレをお届けします。限られたスケジュールの中、まさに社会人の限界に挑む弾丸日帰りロケとなり、朝5時に起きてフルメイクを施し、夜の12時にようやく帰宅するという過酷な行程でした。
ウィッグは事前に編み込みをセットし、頭頂部をぐるりと一周する三つ編みをピンで強固に固定。自然光を浴びた毛束の一本一本がファインダー越しに美しい立体感を描き出してくれました。エルフ耳メイクとスタイリングの要である付け耳パーツは事前にフィッティングを済ませ、密着度は上々だったものの、長時間耳に挟み続けているとじんわりと痛みが走りました。しかしその抜群の完成度を前にすれば、わずかな違和感など完全に忘れることができました。メイク面では澄んだ青い瞳と日焼け風のチークを強調し、目の下に広げたほんのりとした赤みが、直射日光の下でも生き生きとした血色感を演出。両サイドに留めたブルーメタルのヘアピンが、全体の装いに可憐で快活なアクセントを添えてくれました。
衣装には紫のトラベルケープを羽織り、青と白のバイカラーによるチュニックをインナーにセレクト。襟元に施された金色の編み紐コードがディテールの見せ場であり、黒のレザーアームカバーとグローブが合わさることで、本物の冒険者らしい重厚な質感を醸し出してくれました。もっとも、山道を歩き回るには少々蒸れて暑い一面もありました。同行してくれた相方は青と緑のインナーにブラウンのレザーサスペンダーを合わせた衣装を纏い、風になびく軽やかなヘアスタイルで参戦。二人で並んでたくさんのツーショットを収め、カメラに向かってピースサインを交わす楽しい瞬間も残せました。
撮影ロケーションには標高の高い山岳エリアを選定。背景には荘厳な雪山がそびえ立ち、一面に広がる黄金色のカラマツ林が、晩秋から初冬へと移ろう絶妙な季節美を描き出していました。陽射しは強烈なものの気温は極めて低く、特に吹き抜ける風の冷たさは過酷そのもの。美しい光と影の陰影を求め、砂利の河原や渓流沿いを歩き回っていくつものアングルを厳選しました。4枚目のカットに見える清冽な渓流は底まで透き通り、勢いよく流れる水しぶきと岩肌に残るわずかな残雪、そして遠方に連なる雪嶺が一体となって、まさにハイラルの広大な大地を巡るファンタジーアドベンチャー風の情景そのものでした。
広大な峡谷の中央に立ち振り返ってみると、わずか1日の弾丸行程ではありましたが、早朝のメイクから入山に至るまで注ぎ込んだ情熱の重みを改めて実感します。キャラクターの佇まいを保つため、撮影の合間には急いで厚手のアウターを羽織って暖を取り、寒さでメイクが崩れないよう必死に対策しました。時間に追われ、山あいの早い日没と闘いながらの撮影は体力的に過酷を極めましたが、スマートフォンのモニターに映る美しい光と背景を目にした瞬間、この挑戦が心から価値あるものだったと確信しました。残りの写真も帰宅後に時間をかけて丁寧にレタッチしていきたいと思います。