スペース・エレシュキガルとイシュタルの海辺での水着撮影を終えて数日が経ちましたが、写真を見返すたびに当時の潮風の香りや日差しの温もりが鮮やかに蘇ります。今回は定番のスタジオ撮影を避け、夏ならではの瑞々しい透明感とリアルな空気感を求めて海辺のロケーションを選びました。
衣装自体はとても軽やかで、白のホルターネックトップスにブルーグリーンのハイレグ水着という組み合わせは、プロポーションや立ち姿が強く試されます。カメラの前ですっきりとしたラインを見せるため、撮影前から食事管理を徹底し、ウエストや脚のラインを整えるトレーニングを重ねて臨みました。しかし現場での最大の難関は、手にした巨大な金色の鳥籠の小道具でした。
見た目は非常に精巧ですが想像以上にずっしりと重く、構えて立ち位置を決め、ターンしてポーズをとる一連の動作はまるで筋トレのようでした。特に6枚目の正面カットでは、素足で海水に浸かりながら片手で支柱を握ってバランスを保つ必要があり、足が震えるほどの体幹の踏ん張りが求められましたが、レンズの前ではあくまで涼しげな表情をキープしました。
打ち寄せる白波も大きな試練でした。1枚目の水中に座って水しぶきを蹴り上げるカットでは、波が押し寄せるタイミングを見計らい、口に海水が入りレンズに水滴が飛ぶ中でも目をしっかりと開け続けました。ゴツゴツとした岩礁を素足で歩くのはかなりの痛みを伴い、表情を崩さずに身体の美しい曲線を保つため、座り姿や立ち姿を何度も微調整しました。
しかし仕上がった作品は心から納得のいくものとなりました。濡れた砂浜に映るリフレクション、飛び散る水しぶき、そして光影の繊細なレタッチが加わることで、幻想的な世界観が一気に立ち現れました。頭上の赤いリボンと青い水着の鮮やかなコントラストは、海辺の自然光の中で瑞々しい生命力を放っています。キャラクター本来の魅力が素足で水と戯れる姿に自然な躍動感とギャップを生み出し、彼女たちの夏の姿を愛情込めて表現できたと感じています。
日焼け対策や崩れにくいベースメイクを入念に仕込んで挑みましたが、海水で少し落ちてしまったメイクすらもロケーションならではの自然な風合いとして馴染んでくれました。カメラマンさんも水しぶきが舞う瞬間を逃すまいと何度も水中に伏せてシャッターを切ってくださり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
完成した写真を目にした時の感想は、まさに「苦労した甲斐があった」の一言に尽きます。全身ずぶ濡れになり岩場で足が痛んだことも、納得のいく作品の前では最高の思い出です。キャラクターに寄り添い、身体を最高のコンディションに整えてロケーションと一体になることこそが、コスプレの真の醍醐味だと実感しています。撮影後は温かいお風呂に入って丸一日ゆっくり休むことしか考えられませんでした。