初秋の広州長隆ウォーターパークで撮影した今回のカットは、水温に確かな冷たさを感じたものの、その澄んだ空気が抜群の透明感を宿す水辺の写真を生み出してくれました。撮影の主役は鮮やかな赤いビキニと半透明のハート柄カバーアップシャツで、水に濡れて素肌に張り付くテクスチャーが美しく、澄み渡るプールのブルーに対して赤が鮮烈な視覚的インパクトを放ちます。
撮影前はウィッグとメイクの仕込みに最も腐心しました。水に入る所作が多いため、ロングの赤髪は流れるような毛先が美しい反面水で崩れやすく、スタイリング剤をしっかり効かせて前髪の角度にも気を配りました。シャープに尖ったエルフ耳の小道具はお気に入りのポイントで、陽光を浴びて自然な透け感を放ちます。赤髪、赤い瞳、赤い水着、そしてエルフ耳の組み合わせは、涼やかさとクールさを併せ持つ二次元の水辺のエルフという設定に完璧に合致してくれました。
撮影中は絶えずベストな光を探す移動の連続でした。長隆は豊かな植栽が多く、水面の複雑な乱反射をコントロールする必要があったからです。9枚目のようにサイドに座って脚を伸ばすポーズでは、美しいレッグラインとボディカーブを描き出すため脚にぐっと力を入れ、筋肉の疲労に耐えながら笑顔をキープしました。水を跳ね上げるカットでは水しぶきが顔にかかる一瞬を逃さないよう連写で狙い、日差しに煌めく水滴を捉えつつ、水中の足さばきを整えて波打つ水面の中でも主役の存在感をしっかりと際立たせました。
このカバーアップシャツは本当にお気に入りで、水に濡れたシースルー感が中のビキニを上品に透かし、ほどよい抜け感を演出しつつもしっかりとした体幹の引き締めを要求されました。今回は作為的なポージングをあえて避け、水辺の飾らない日常的な視線でスナップを切り取るアプローチを採用。初秋のプールは真夏に比べて人通りが落ち着いており、長隆ならではのリゾート感漂う背景を活かしながらゆったりと撮影に没頭できました。
一番の難関はプールの水が目に染みることでしたが、十分な自然光のおかげで歩留まり良く美しいカットを収めることができました。明るい光の下で赤のスタイリングが際立ち、プールの清涼感と初秋の季節感が見事に調和しています。インスピレーションから生まれた撮影でしたが、赤髪とエルフ耳のビジュアルが水遊びのロケーションと見事に響き合い、硬いポーズでは出せない瑞々しい生命力あふれる作品となりました。