今回の合わせ(大型撮影)から実は1年が経ち、ここ2日でようやくソロ写真を整理することができました。カメラマンはお馴染みの土狼さんで、去年の秋に撮影した幻想郷の魔法使の写真です。当時合わせに参加した際、山一面の紅葉と鮮やかに色づいた木々を見て、霧雨魔理沙というキャラクターがこのロケーションにぴったりだと感じました。
まず衣装再現についてお話しすると、秋のロケの空気に合わせるため、今回は特別仕様の秋服バージョンです。トレードマークである特大のフリルハットは、縁に繊細なダークグリーン・グレーのパイピング処理を施し、硬質チュールで綺麗なシルエットを保っています。上半身のインナーは生成りのレトロなパフスリーブシャツで、胸元にはダークレッドブラウンの細やかなフリルスカーフがあしらわれています。腰元のダークブラウンの金属バックル付きコルセットがスタイル全体の視覚的ポイントで、ウエストラインを引き締めて全体のプロポーションを際立たせてくれます。羽織った重厚感のあるダークレッドブラウンのテクスチャーマントは、防寒にもなり、木々や紅葉の中でも圧倒的な存在感を放ちます。
ボトムスは生成りとレッドブラウンが綺麗に重なり合う多層フリルスカートで、スカートの内側には地模様や多重パニエが仕込まれており、回るとふんわりとボリューム感が出ます。足元には白いニーハイソックスを合わせ、バックルデザインのアンティーク調ブラウンジョッキーブーツと組み合わせることで、レトロで甘い雰囲気と少しのハードさの対比がキャラクターの佇まいを確立してくれました。手に持った箒(ほうき)の小道具も、実際の枝とドライフラワーを手作業で巻きつけて制作した特注品で、紫赤のリボンがほどよく添えられ、プラスチック製のような小道具よりもずっと味わい深い質感になっています。ウィッグは金髪のミディアムロングウェーブで、揉み上げをゆるく巻き、頭頂部をふんわりとセットすることで彼女らしさを引き出しました。
撮影当日は澄み渡る秋晴れで、林全体の楓も半分ほど赤く染まり、黄色から緑への美しいグラデーションを描いていました。秋の屋外風景での撮影で最も重要なのは光の運用ですが、土狼さんはこうした自然光環境の撮影が非常に得意です。当日は主に逆光やサイド逆光を活用し、背の高い木々を通り抜けた陽光がウィッグの毛先、帽子のツバ、マントに当たり、柔らかく幻想的な輪郭光(リムライト)を作り出すことで、静けさと癒やしに満ちた空気を生み出しました。レタッチでもこの温かく深い色合いを大切に残しています。
この写真集の中で一番のお気に入りは、箒を持った1枚目の全身カットと、膝立ちで木々や葉に手を伸ばすスナップ写真です。林の草地は初秋特有のほんのり黄色みを帯びており、朝露が少し残る柔らかな地面に座り、顔に陽光を浴びていると、本当に幻想郷で穏やかな日々を過ごしているような心地になりました。去年からの未整理データが多く、自身の仕事も忙しかったため合わせ全体のレタッチはまだ完了していませんが、これらの秋の写真を見るたびに、林の中を走り回って落ち葉を踏みしめたカサカサという音を思いだします。
再現度の高いロケ撮影として、キャラクターのお茶目さや愛らしさだけでなく、秋が持つ柔らかく少し肌寒い質感も表現できていれば幸いです。撮影中、みんなで林の中で笑い合い、はしゃぎ回った瞬間が、1年経った今でもカメラによって美しく切り取られています。この季節の雰囲気にぴったりの作品を撮るためにご協力いただいたカメラマン様とスタッフの皆様に心から感謝いたします。華やかな衣装ですが、林の中でのロケは多層スカートやアクセサリーが枝に引っかかりやすく、終始慎重に動く必要があり体力的には大変でした。ですが、完成した写真の光影や細部を見れば、すべての苦労が報われたと感じます。
去年の合わせに参加したのは私一人ではありませんので、また機会があれば他のメンバーの写真も合わせて公開したいと思います。このソロ写真はあの秋の日の大切な記念です。季節限定のあの温かく美しい光は、決まったその瞬間にしか撮ることができない特別なものだからです。