サマープールパーティーというテーマは涼しげな水しぶきを連想させますが、実際の撮影現場では9月の日差しがまだまだ肌を焦がすほど強烈でした。これほどの猛暑の中での屋外ロケはコスプレイヤーにとって試練ですが、水着コスプレをテーマにする以上、果敢に挑むしかありません。求めていたのはまさにこの太陽が燦々と降り注ぐ空気感そのものだからです。
今回選んだのは『ブルーアーカイブ』の小鳥遊ホシノのスタイリングです。まず準備段階として、ピンクのウィッグのカットにはかなり技術が求められました。前髪とサイドのカーブで輪郭を綺麗に見せつつ、ふんわりとした脱力感のあるニュアンスを残す必要があります。頭頂部のトレードマークであるリング状の髪飾りも、屋外の撮影でズレないよう丁寧に固定しました。暑さで髪が広がりやすい環境でしたが、仕上がったヘアメイクはとても爽やかで、澄み渡る青空の下でピンクの髪色が鮮烈に映えました。
メイクに関しては、屋外の強い日差しに対応するため、ウォータープルーフで崩れにくいマットファンデーションをセレクト。暑くてもベースメイクのヨレは禁物です。ポイントは目元で、鮮やかなライトブルーのカラコンを装着し、上下のアイラインを繊細に引いてまつげをカールさせることで、瞳の輝きとホシノ特有の眠たげでお茶目な可愛らしさを両立させました。チークにはピーチとオレンジをブレンドし、少し高めの位置に乗せることで、夏の日焼けのような愛らしい血色感を演出。みずみずしいウォーターレッドのリップティントを合わせ、レンズの前でもフレッシュで生き生きとした表情を引き出しました。
衣装には、華奢な細ストラップの純白バックレスキャミソールを合わせました。このミニマルなデザインはサマープールパーティーのテーマにぴったりで、開放感にあふれています。露出度の高いビキニとはまた違った、日常感のある白キャミソールならではのリラックスしたリゾート感が漂います。繊細な肩紐がデコルテや肩のラインを美しく見せ、とても涼しげな印象を与えてくれます。頭に乗せた白フレームのブルーレンズサングラスと相まって、青・白・ピンクの3色コーデが見た目にも体感温度を下げてくれるかのようです。
ロケーションには石壁のある屋外プールサイドを選びました。淡い色の石積みで組まれた低い壁がリゾートホテルのような優雅な雰囲気を醸し出し、青空と白い雲のトーンとも見事に調和しています。自然光が降り注ぐ中、頭上のサングラスのレンズには青空と建物のシルエットがくっきりと反射し、スタジオ撮影では出せないリアルな光と影の質感が生まれました。アイボリーのリクライニングチェアにゆったりと身を預け、ポーズを意識しすぎず、自然に頬杖をついたり瞬きをしたりしながらラフな瞬間を切り取りました。
カメラの前では無理にポーズを作る必要はなく、キャラクターの気だるげな雰囲気に身を委ねるだけで、独特の夏の魅力が引き立ちます。片手で頬杖をついて見つめたり、お茶目にウインクしてみたりと、どのカットも抜け感たっぷりに仕上がりました。強烈な日差しに汗だくになりながらの撮影でしたが、写真を見返すと、太陽と青空、ピンクのウィッグと白キャミソールが織りなすピュアな透明感とバカンスの空気感に、この「日焼けの試練」もすべて報われたと感じます。これこそがコスプレの醍醐味であり、スタイリングとロケーションを通してアニメのキャラクターを現実に呼び覚まし、この暑い9月に涼やかで鮮烈な思い出を残すことができた夏の写真撮影・屋外ポートレートの記録となりました。