主光源に懐中電灯を使用してハードライティングを行うのは今回が初の試みでしたが、このライティング手法の影を際立たせる造形力は実に強力で、イベント会場の雰囲気を一瞬にして緊張感漂う戦闘ダークゾーンへと切り替えてくれました。今回の星見雅コスプレ衣装は着用時のシルエットが想像以上に立体的で、青緑のアウターとモノトーンのインナーによるレイヤード感が強光の下で鮮明に浮かび上がりました。小道具の刀は重心のバランスが絶妙で、片手で持つにも肩に担ぐにも余計な力を必要としません。最大の難関は、フワフワの獣耳を装着した状態で表情を崩さないことで、眼球に直接差し込む強い光線にまばたきを耐えるのは一苦労でした。タイツとショートブーツを履いて半日以上立ち続けた結果、脚の筋肉ラインがカメラの前でかえって力強いリアルさを生み出してくれました。撮影場所について多くの方から質問を受けましたが、実はホタルACGエキスポのごく一般的な展示館の壁面で撮影したもので、1本の懐中電灯と立ち位置の工夫だけで意図した冷酷かつ決断力に満ちた視覚効果を切り出すことができました。カメラマンと投光角度について何度も打合せを重ねた結果、最終的な光と影の関係性は期待以上のアプローチとなりました。『ゼンレスゾーンゼロ』のキャラクターを演じる以上、醸し出す凛とした冷徹さや手元の安定感も欠かせず、事前に刀の構え方を練習しておいて本当に良かったです。小道具やメカニカルな要素を伴うキャラクター撮影において最も避けたいのは、手と刀の位置ズレによる画面の重心崩れです。今回のカットでは、この二次元衣装(Anime-style clothing)の機能美(テックウェア感)と、白シャツに黒ネクタイという洗練されたプロフェッショナルな戦闘スタイルを見事に表現できました。こうした技術的な光影表現の手法を記録に残せたことも、今回のイベントにおける嬉しい収穫です。