今回の撮影データがようやく仕上がりましたので、夏フェス(夏典)と撮影スタジオで挑んだほしな歌唄の舞台裏をお届けします。スタジオは星漫映画さんをお借りし、カメラマンは霧島先生に担当していただきました。事前の打ち合わせで神聖な透明感を主軸に据えることを決め、まずはスタジオ内でメインカットを撮影。スタジオ撮影の利点は光をミリ単位でコントロールできる点にあります。舞い散る羽根の質感を自然に見せるため、現場で実際に羽を降らせつつレタッチによるエフェクトを重ね、奥行きのある美しい階調を生み出しました。大型の白い翼プロップを背負うため肩の荷重ポイントを何度も調整する必要があり、カメラの前で凛とした姿勢を保ち続けるのはかなり体力を使う工程でした。ウィッグのスタイリングにも手間をかけ、ツインテールのふんわり感と前髪の長さをフェイスラインに合わせて微調整。紫のカラコンにピンク系アイメイクを合わせ、温かみのある照明の下で歌唄らしいニュアンスを引き出しました。
スタジオ撮影を終えた後は、休む間もなく夏フェスのイベント会場へ移動。冷たいトーンの照明と雑多な背景は撮影にとって大きな挑戦でした。ピンクのドレスに加え、今回は氷晶の翼をあしらった青白の衣装も用意し、パートナーのライトグレー髪のキャラと合わせて「原神」のようなファンタジー要素を視覚的にプラス。会場での光の見極めには素早い判断が求められ、天井のピンスポットによる冷たい色被りをレタッチで補正しつつ、肌の透明感とイベントならではの熱気を両立させました。混雑する通路で大型の翼を背負って移動するのは大変で、休憩のたびに羽が潰れたり汚れたりしないよう慎重に置き場所を確保しました。
小道具のメンテナンスも大掛かりな作業でした。白い羽は運搬のたびに毛先が乱れやすいため、撮影前にハサミで不揃いな縁を整え、清潔感のある外観を維持。画面上では軽やかに見える翼も内部は金属とアクリルで組まれており、長時間の着用で肩にはくっきりと跡が残るほどでした。仕上げの色調補正ではハイライトのクリアな抜け感を高め、シャドウ部に紫青のニュアンスを加えることで幻想的な雰囲気を強調。合成した羽や浮遊するエフェクトも丁寧になじませ、境界線が自然に溶け込むよう工夫しました。
金髪ツインテールの王道な華やかさと、黒赤メッシュに氷晶を合わせたシャープなスタイルという、振れ幅の大きい2つの表現に挑戦できました。衣装に合わせてライティングも切り替え、エッジの効いた装いには高コントラストな輪郭光を当てました。展示ブースでは頬に手を添えたりカメラを指差したりと自然な仕草を捉え、複雑な背景の中でも生き生きとした躍動感を残しました。メイクの試行錯誤から生地選び、現場での微調整に至るまで、すべての工程がキャラクターの本質へと近づく旅でした。この一連の記録を経て、また次の新しい表現へと挑戦していきたいと思います。