今回の衣装については、ウィッグ的カットから衣装・メイクの細部にいたるまで、かなりの時間をかけて磨き上げました。ウィッグはシルバーホワイトをベースに、サイドにおなじみのオレンジレッドのメッシュを入れ、ゲーム内のあの軽やかで少し無造作な質感を再現するために、あえてレイヤーを入れて軽めに仕上げました。アイメイクは赤のアイシャドウを基調とし、目尻に切れ上がった狐のような目を描き、赤いカラコンを合わせることで、写真の中に花火らしい狡猾さと機敏さを見出そうと試みました。衣装のカッティングはとても面白く、赤・黒・白のコントラストデザインが非常に目を引きます。ゆったりとした水袖(みずそで)とふんわりとしたスカートの裾は、じっと佇んでいるだけでもどこか演劇的な雰囲気を醸し出します。小道具に関しては、ディスコボールを取り入れたのですが、これは背景の幻想的な雰囲気を高めて光の斑点(玉ボケ)を作り出し、もともと寒色系だった室内環境を少し賑やかに見せるための工夫です。黒いブーツと黒い手袋の組み合わせは、5枚目の写真の中で一番気に入っています。撮影中も、このキャラクターが持つ無邪気でありながらどこか危険をはらんだ特質をどう表現するか考えていました。表情を過度に大げさにせず、視線のコントロールによって画面の質感をより高めるように意識しました。平面写真(スチール撮影)とゲームの立ち絵の最大の違いは、生きている人間の息吹を吹き込む必要がある点にあります。視線の落としどころや身体言語(ポージング)のリラックス感が極めて重要であり、これこそが今回の撮影で自分が最も深く実感した部分でもあります。