今回の『原神』コロンビーナのコスプレ写真は、最初の構想からセットの完全実景化に至るまで、丸半年もの歳月をかけて準備を進めてきました。自分自身の心の中にある「銀月の庭」を具現化するため、膨大な数の衣装を取り寄せて試着を繰り返し、生地の質感やシルエットが最もイメージに合致したこの白と淡いブルーのドレスに辿り着きました。ウィッグも吟味を重ねた上で信頼できるスタイリストさんに依頼し、細やかなレイヤーカットとピンクパープルのグラデーションメッシュのディテールを丹念に作り込んでいただきました。
大道具とセット美術は今回の撮影における最大のハイライトです。そびえ立つ巨大な白い三日月モニュメントの設営では、耐荷重と傾斜角度の計算を幾度も検証。周囲に咲き誇る巨大な青い花々、一面に敷き詰められた純白の百合、そして頭上から優美にしだれる藤の花に至るまで、画面の調和が最も美しく決まる黄金比を探るため配置の調整を重ねました。ライティング面では、寒色系のプロ用照明と緻密な照射角度を組み合わせることで、星空と月夜が美しく溶け合う幻想的な空気感を現実の空間に見事に現出させました。
撮影当日にウィッグをかぶり、全身の装備を整えてセットの中に足を踏み入れた瞬間、目の前に広がる輝く月と花々の海を見つめながら、私の心はどこまでも穏やかな静寂に包まれていました。カメラから上がってきた未現像の撮って出し(RAWデータ)の段階で、光と影の情緒はすでに思い描いていた理想に達しており、過度なレタッチを加えることすら惜しいと感じるほどでした。その胸の奥から湧き上がる純粋な歓びと満ち足りた達成感は、15年前に初めてコスプレウィッグを手にして頭にかぶったあの日の感動と、何ひとつ変わっていませんでした。
今の私は昔に比べて多くの環境や力に恵まれ、上質な衣装を選び、理想のウィッグを誂え、こだわり抜いた本格的なセットを自らの手で組み上げることができるようになりました。けれど、どれほど周りの環境や条件が変わろうとも、私がコスプレに向き合う原点の想いは決して揺らぎません。この先の人生においても、流行の数字や承認欲求のためにコスプレをすることは決してありませんし、容姿の優劣に囚われることもありません。私がただひたすらに見つめているのは、大好きなキャラクターを自分の心の中に息づく理想の姿へとどこまで寄り添わせられるか、その一点だけです。準備に打ち込む一つひとつの過程を愛し、カメラの前でキャラクターの魂を宿すその瞬間を愛し抜く――私はこれからも生涯をかけて、この愛すべきコスプレの世界を歩み続けていきます。