7月19日のIDOアニメコンベンションで撮影した『オナー・オブ・キングス』公孫離のイベント写真です。ヘアメイクから小道具の細部に至るまで高い再現度にこだわり、淡いオレンジのロングヘアにトレードマークの白い兎耳、金糸の刺繍が施された黒のスリットパンツを合わせた紅い和モダン衣装、そして赤白ソールの厚底シューズで、軽やかで優美な躍動感を表現しました。今回もセルフでポートレート撮影を手掛けたため、構図決めや現場の光のコントロールには細心の注意を払いました。
イベント会場は大変な混雑で、背景にはスタンドや展示ホールの鉄骨構造が入り乱れており、人混みや雑多な要素を避けるための素早いポジション取りが不可欠でした。スタイリングの核となる紅傘は、顔元を覆う小道具としてだけでなく、レンズの前で奥行きのある空間を生み出す役割も果たしてくれました。納得のいく画作りのため、多彩なポーズに挑戦。ハイスツールに腰掛けて脚の長さを綺麗に見せる上品な座りポーズ、体幹のキープが試される片手を床についた前傾姿勢での美しいボディライン、視線のニュアンスを丁寧に捉えた振り返りのバストアップ、そして紅傘を前ボケに配し、フロアに映り込むストロボの反射を活かして圧倒的な躍動感を演出した片足のジャンプカットなど、試行錯誤を重ねました。この躍動感あふれる一枚がお気に入りで、今回のカバー写真に選んでいます。
キャラクターの表情や佇まいを保ちつつ、ファインダーを覗きに戻ってアングルを微調整するセルフ撮影は体力勝負でしたが、理想通りの仕上がりを確認できた瞬間は大きな喜びに包まれました。イベント写真で重要なのは、キャラクター性を保ちながら手足を美しく伸ばし、衣装やウィッグの乱れをこまめに直すことです。深いスリットの衣装は脚長効果が抜群な反面、人混みでの立ち振る舞いには常に気を配る必要がありました。静かな座り姿から躍動感あふれる跳躍まで、IDOアニメコンベンションの活気ある無機質なインダストリアル空間に見事に調和した、手応え十分のポートレート撮影となりました。