2023年の音律聯覚の頃に撮影したこの写真はずっとハードディスクに眠っていました。2025年の音律聯覚がもうすぐ開催されようとしている今、ようやくこの怪盗w コスプレの「愚夜密函」のレタッチを終えました。投稿へのツッコミ通り、まさに重度の先延ばし癖です。
この衣装の素材はとても面白く、光沢のある黒を基調としたラテックスやエナメルレザーのような質感で、着心地はかなり蒸れる上にホコリがつきやすいのが難点でした。現場では生地表面の反射が非常に強く、ライティングには細心の注意を払わないと広範囲で白飛びして布地のテクスチャが失われてしまいます。ダークグレーのコンクリート造りの地下駐車場というロケーションがこの光沢感のコントラストを上手く引き立て、黄色い縁取りの壁タイルも寒色系のストロボ光の下でクールな色温度を帯びて映えました。
赤と黒のヘッドドレスにシルバーホワイトのウィッグを合わせ、彩度の高い仕上がりになりました。銀白のウィッグはこまめにブラッシングしないとボサつきやすく、撮影中に浮きやすいためスプレーでの固定が必須でした。角のような独特な形状のヘッドドレスは固定が甘いとズレやすいため、しゃがんだり大きな動きをする際には常に注意が必要でした。
背中の長くて太い尻尾は、横向きで振り返るカットで躍動感を演出してくれますが、ポージングの際には動きの邪魔にもなりました。特に横向きでピースサインをするカットでは、体のひねり具合をコントロールしつつ表情の元気さを保つ必要があり、何枚も撮り直してようやく納得のいく1枚が撮れました。手袋も光沢仕様で、長く着けていると手汗で指先がペタつく場面もありました。手には白い翼型の特徴的な小道具を持ち、ポーズ作りに良いアクセントとなってくれました。
地下駐車場での撮影のため環境光が暗く、主に人工的なライティングに頼りました。正面のカットもたくさん撮りましたが、このような光沢のあるタイトな衣装は、横向きや振り返りのポーズのほうが背中のカットアウトやストラップデザインが際立ち、視覚的により映えます。胸元のメッシュデザインも難易度が高く、網目が不自然に浮かないようカメラマンさんが丁寧にライティングをコントロールしてくれました。
「ワモンゴキブリ」というネタについてですが、赤と黒の配色と2本の長い触角のせいで確かに南方の大きなゴキブリっぽく見えなくもなく、友人たちからも写真を見てよくからかわれました。この写真を投稿したのは他でもなく、純粋な記録のためです。1年以上経ちましたが、『アークナイツ』におけるこの怪盗wのビジュアルはやはり個性的です。改めて写真を見返すと、当時の自分と今とでは少し雰囲気が違う気もします。レタッチも複雑にはせず、背景の光を調整して肌の質感をナチュラルに見せる程度に留めました。
撮影枚数が多すぎて選定に時間がかかり、ずるずると先延ばしにしてしまったのが一番の原因でした。衣装は本当に暑く、見栄えを保つためにエアコンもつけられなかったので、1ポーズ撮るたびに汗を拭き、汗をかくとウィッグが首に張り付いて大変でした。最終的に正面、斜め後ろ、カメラを指差すポーズの3枚を厳選し、特別な瞬間を記録しました。2025年の音律聯覚のチケットも無事確保できたので、当時の撮影からの繋がりを感じています。時間は流れていきますが、たまに昔の写真を振り返ってコスプレ撮影の苦労を思い出すのも一興ですね。