今回の撮影は室内のスタジオで行い、背景には木製の階段や教室の机・椅子があるリアルなセットを使用しました。撮影開始前に最も重要だった作業が黒板アートの制作です。背景ボードの没入感を高めるため、南宮羽、アリア、そして私で話し合い、自分たちの手で黒板のチョーク画を完成させることにしました。チョーク描画の難しさは線の太さのコントロールと色の彩度にあり、特に黒い背景板では薄い色のチョークを2〜3回重ね塗りしないとレンズ越しにクリアに写りません。最終的に完成した星型や雲のモチーフ、特定の文字などは、テーマのスタイルに合わせて私たちが一つひとつ描き上げたものです。
1着目はステージ衣装に近いコーディネートで、アシンメトリーなショート丈トップスに、ミントグリーンのリボンとブラックのカートゥーン要素をあしらったスカートで構成され、ロングブーツやニーハイソックスを合わせて上半身の元気な印象と下半身のスタイル補正を強調しました。2着目は王道の学園セーラー服スタイルで、白いシャツに異なる色のネクタイ(リボン)とプリーツスカートを合わせました。この伝統的な制服のシルエットはスタイルバランスが重要となりますが、黒・白・ライトブルーのスカートカラーで変化をつけることで、3人が並んだ時に視覚的なメリハリとレイヤー感が生まれるようにしました。
ウィッグの髪色はそれぞれブラック&ピンク、ブライトピンク、ライトミントグリーンで、これらの明るいカラーは室内の温色ライトの下で反射しやすいため、撮影前にマットパウダーで頭頂部や両サイドの光沢感を軽く抑え、正面からのライティング時に白飛びした色ムラが発生しないよう調整しました。メイクに関しては衣装のカラーリングに合わせて統一的なプランを立て、目元と髪飾りの色を同調させることで、全体のメイクを清潔感がありつつ個性的で魅力的に仕上げました。
ポージング面では、リアルの机セットがあったおかげで多くのインタラクティブな動作を考案できました。机の上に座ったり、階段の高低差を利用して画面に空間的な奥行き(深み)を持たせたりしました。撮影時には開放F値(大光圈)を使用して背景をぼかしつつ、黒板のチョーク画のディテールはしっかり残すことで、このボケとクリアさのコントラストが主体となる人物を画面の中で一層引き立たせてくれました。
カメラマン兼キャラクターのコスプレイヤーとして、構図の構成と表情管理(表情作り)を両立させる必要があり、機材のホールドやシャッタータイミングの把握には相応の緊張感がありました。プロセスの中で最も実感したのは3人の呼吸(チームワーク)の良さで、言葉を交わさずとも動作のトーンを一つに揃えることができ、これが良い写真を撮るための揺るぎない土台となりました。
フォトレタッチ(レタッチ作業)では、比較的ナチュラルで透明感のあるトーン調整を心がけ、肌の通気性と透明感を重視しました。衣装本来の色彩を損なわない範囲で光影のコントラストを適度に強め、階段や床の質感がより引き立つように仕上げました。今回の最終的な出来上がりはほぼ期待通りの仕上がりとなり、細かいディテールまでしっかりと配慮が行き届いた、非常に充実した創作体験となりました。