1前に撮影したジャンヌ・ダルク(オルタ)と、今年出来立てホヤホヤのネロ・クラウディウス。2枚の写真を並べて見ると、時間の積み重ねと技術の磨き込みを直感的に実感できます。
P2は昨年撮影したネオ・チャイナ風の折扇スタイル。銀髪に黒地・赤縁の改良チャイナドレスを合わせ、当時はカメラマンさんと「清冷(クールではかなげ)」な雰囲気をメインにしようと相談しました。あの日は非常に柔らかな漫反射の光を使い、空間の強い陰影を極力なくすことで、背後の書道屏風や提灯と相まって、画面全体をとてもクリーンな淡い色調にまとめました。ただ、当時はまだカメラの前でかなり緊張しており、折扇で顔。半分を隠し、表情は何とか維持しているものの、腕や肩のラインにはどうしても硬さが残っていました。
それに比べて今年のP3のバーでのシチュエーションは、スタイル的に大転換と言えます。金髪、うさ耳、黒のレザーコルセットに網タイツ、面して首元にフィットするレースのチョーカー。これほど広範囲にわたる黒のレザーにダークトーンのアンティーク背景を合わせると重苦しく見えてしまうのではと当初は心配しましたが、カメラマンさんがライティングに大変なこだわりを注いでくれました。よく見ると、両サイドのレトロなフリンジ付きテーブルランプから放たれる暖黄色の光輪が身体に当たり、レザー衣装の反射や質感を鮮明に描き出しているだけでなく、画面の中心をしっかりと際立たせています。画面右下の「SPANISH BAR」と書かれた樽や木目の壁板が、空間全体にさらなる日常の没入感をもたらしています。
ポージングや佇まいにおいて、今年は明らかに表現の幅が広がりました。以前は視線と折扇だけでオーラを維持していましたが、今回はダイレクトかつ気ままに片脚をバーカウンターに載せ、髪飾りの流れに沿って自然に手を挙げ、身体の重心を崩しつつも、画面としてはむしろ安定感が増しています。この自信は、衣装が持つ力強さだけでなく、この1年間で何度も屋外ロケを経験し、磨き上げてきたカメラへの適応力から生まれています。
もともと『Fate/Grand Order』のこの2つのキャラクターを選んだのは、全く同じ顔、同じ撮影チームで、どこまで対極にある感情を表現できるか試したかったからです。ジャンヌ・ダルク(オルタ)の持つ少し冷淡で超然とした性格は、スローシャッターと柔らかな光比によって引き立ちます。一方、ネロの情熱的で華やかなキャラクターは、ダークな環境の中でスポットライトを当てて感情のポイントを探ることで、視覚的なインパクトが確実に強くなります。
また、衣装・メイク・道具のディテールも以前より立体感を持って処理できるようになりました。折扇の竹骨の質感、レザージャケットのステッチ、網タイツの網目など、レタッチ時や事前の構想段階から質感の融合を考慮していました。コスプレの界隈において、単なる模倣から、シチュエーションと連動させてキャラクターを形作ることができるようになるには、やはり多くの実戦経験が必要です。この1年、私たちチームの構図や光影への理解はシンクロして向上しており、それがカメラの前に立った時の自分自身の状態の変化として直感的に現れています。
多くのコスプレイヤーが1年前の古い写真を見返した時、少なからず「写真を消したい」という衝動に駆られるのは分かりますが、今こうして振り返ると、それぞれの段階の良さを受け入れることができます。現在の息の合い方は過去よりもさらに深まっており、今後はさらにギャップの大きい題材にも挑戦していきたいです。カメラを通してキャラクターへの理解をその都度定着させていくプロセスこそが、二次元撮影における最大の達成感(成就感)なのですから。このコスプレ写真を大切にしていきたいです。