今回のゼンレスゾーンゼロ コスプレの撮影(正片)は、三月末の春の光が最も美しい時期に植物園へと足を運んで撮影したものです。企画から実戦、そして後期のレタッチにいたるまで、前後で2ヶ月の期間をまたぎましたが、ここ数日でちょうど写真集全体の整理が終わりました。
撮影当日は実は天気の変化がかなり激しく、午前中は大快晴だったものの、午後になると突然強い風が吹き始めました。それでも植物園の開花時期はばっちりで、チューリップや桜が非常に力強く咲き誇っており、背景に広がる大きな色彩のブロックが写真全体の空気感に素晴らしいベースを添えてくれました。この衣装自体、オレンジとネイビーのベストのコントラストが非常に鮮烈で、インナーの黒も加わり色彩がかなり豊かだったため、構図を決める際はあえてごちゃごちゃした花の手前は避け、余白の多い場所を選ぶか、モデルと花との間に一定の前景・背景の距離を置くことで、主役のレイヤード感を際立たせるように意識しました。
このスタイリングの最大のハイライトは、やはりあの「N」の形をした小さなヘアピンだと思います。鮮やかなオレンジ色ですが、ディープブルーのショートヘアの上で非常に良いアクセント(提気)になってくれています。アクセサリー類に関しては、金属のネックレス、グローブ、そしてウエストポーチにつけた小さなモフモフのぬいぐるみチャームなどが、細部からこのスタイリングのストリート感とほんの少しのキュートな属性を豊かにしてくれています。今回は特別に左右非対称なレッグウェアの組み合わせ(片方は黒のオーバーニーソックス、もう片方はフリル付きのショートソックスに厚底スニーカー)に挑戦しました。このアシンメトリーなテックウェアコーデは、プロポーションを綺麗に引き延ばしてくれますし、動きを少し大きくしたときにも画面が単調(沉闷)に見えるのを防いでくれます。
ずっと持ち歩いていたあのグレーホワイトのぬいぐるみバッグも、スタイリング全体の魂となる小道具です。私自身、これを直接画面に登場させるのがお気に入りで、ベンチの上で頭上に掲げているカットであれ、花の中にしゃがみ込んで顔の横に抱えながら見つめているカットであれ、画面のストーリー性と生き生きとした表情をぐっと高めてくれます。どこか静かでゆったりとした佇まいのカットも、実はこのぬいぐるみを持っていたおかげで「手の置き場に困る」という状態にならず、全体の抜け感(松弛感)が非常にコントロールしやすくなりました。
レタッチ(後期修図)のプロセスにはかなり知恵を絞りました。撮影当日の光線には少し硬い色温度のズレがあったため、メイクのクリーンさや衣装本来のオレンジ&ブルーの配色をキープすべく、調整の際はあえて暗部のコントラストを抑え、シャドウをほんの少し引き上げることで、髪の毛の束感や衣装の生地のナチュラルなテクスチャを残しました。肌の処理については過度なすっぴん風(磨皮)は避け、本来の質感をできる限りキープしています。コスプレ撮影(正片)としては二次元的な精巧さを追求するものの、アウトドア撮影の写真においては、やはりリアルな肌のディテールを少し残してこそ、ナチュラルな「呼吸感」が生まれると考えているからです。
三月に撮影し、四月にレタッチを行い、そして現在の五月にようやく正式にお披露目(発出来)となりました。サイクルが少し長くなってしまいましたが、最終的な完成品を目にしたときは、やはりこのプロセスにその価値があったのだと感じます。毎回行われる植物園の外観(ロケ地)と天候との駆け引きや、シャッターが切られる直前の表情のコントロールなど、すべてが最終的にこの数枚のコスプレ写真へと昇華されます。今回の植物園のテーマは、自然光を活かしたスタジオ撮影の代用として非常に良い練習になりました。スタジオでの引きこもり撮影(棚拍)と比べると、屋外の環境光がもたらすあの優しい雰囲気は、確かに再現が極めて難しいものです。今回の写真群はスナップと作り込んだポーズがとてもナチュラルに入り交じっていますので、最終的に表現された画面から、当時のあの春の午後の心地よさを皆さんに肌で感じていただければ嬉しいです。