今回はネロ・ブライドの衣装を携えてローマへ行ってきました。元々はコロッセオやフォロ・ロマーノでダイナミックな風景の横構図を撮影する予定だったのですが、撮り進めるうちに、縦構図の方がスカートの美しい落ち感やヘッドドレスの細やかなディテールを際立たせられることに気づきました。p2〜p3は古代ローマ都市遺跡の傍らにある石の柵の上で撮影したもので、背景には千年の歴史を誇る石柱と凱旋門がそびえ立っています。アーチを通り抜けた太陽の光が白いウェディングドレス風の生地に降り注ぎ、古典と神話が織り交ざるあの幻想的な空気感に思わず深く没入してしまいました。観光地の秩序を乱したくなかったのと、何かの宗教儀式と誤解されるのを防ぐため、全編を通して遺跡へのクライミングや大袈裟なアクションは一切行いませんでした。基本的には石の柵に寄りかかったり、道沿いに佇んだり、あるいは建造物の透視線を活かした構図を意識しています。観光客の混雑を避け、より柔らかく自然な光を捉えるために、あえて早朝の人通りが少ない時間帯を選んで撮影を行いました。
今回の衣装のディテールについてですが、ネロ・ブライドの白い本体部分には偏光素材の生地が使用されており、日差しの下でかすかなパールのような美しい光沢を放ちます。襟元のゴールドのチャームやウエストの金属製の留め具は適度な重量感があり、風が強くても不自然にバタつくことがありません。私の一番のお気に入りは、頭部にあしらわれた白い花冠とレースのベールです。そこに淡いパープルのグローブと同系色のアームカバーを合わせることで、色彩全体に純粋さと豊かなレイヤー感を持たせました。撮影の際、カメラマンさんから「大口径レンズのボケを活かして背景をぼかそう」と提案がありました。これにより、ローマ建築の美しい輪郭を残しつつキャラクターをより際立たせることができ、特に図3の手を伸ばした特写のカットでは、背景の白い大理石の彫刻がまるで古典的な油絵のバックグラウンドのように綺麗に溶け込んでくれました。
ちなみに横写真をSNSにどう投稿するかについてですが、個人的には縦写真の持つストーリー性が好きなものの、横写真の広大な景色は環境の迫力を存分に表現できます。そのため、横写真はカバー写真の後ろに配置し、左右にスワイプして見せる形にしようと考えています。これなら場所のシチュエーションをしっかりと伝えつつ、画面が窮屈に見えるのを防ぐことができます。今回のシリーズは過度なレタッチは行わず、自然な肌のトーンや衣服本来の織り目の質感を極力残しました。ローマの温かみのある太陽の光そのものが、何よりも最高のフィルターになってくれたからです。このような華やかなドレスを身にまとって街頭を歩くのは、確かに周囲の視線をかなり集めてしまいますが、コスプレ撮影において自分自身がキャラクターと環境に完全に溶け込んでいるときは、周囲の目をすっかり忘れてしまいます。まるで本当にゲームの世界から現実へと舞い降りた、あのローマ皇帝になったかのような特別なローマ旅行撮影の体験でした。