本日はAX(アニメエキスポ)でペリカを出しましたが、この猛暑で本当に熱中症になりかけました。『アークナイツ:エンドフィールド』のこの衣装はビジュアル的に最高に美しいものの、30度を超える炎天下の直射日光の下では、まるで歩く保温ポットのような過酷さでした。
まずは今回のスタイリングのこだわりについてお話しします。ペリカの衣装デザインは極めて特別で、冷涼な気品の中に近未来のSF感を漂わせる世界観を持っています。原画の風合いを忠実に再現するため、アウターの白いオーバーサイズジャケットには適度な厚みと美しいドレープ感のある生地を厳選。パフスリーブの立体的なボリュームが凛としたオーラを醸し出す一方で、カンカン照りの太陽の下では両腕が羽毛布団に包まれているかのような熱気でした。インナーの白いノースリーブハイネックはフィット感抜群で、赤と青のタグがついた黒いチョーカーと相まって写真上では抜群にクールに決まりますが、現実には首元が隙間なく密閉されて一筋の風も通りません。ウエストの淡いブルーの細ベルトをきつく締め、淡いブルーのプリーツスカートを合わせることで、美しいくびれがプロポーションを引き立てる反面、可動域は大幅に制限され、深呼吸すら慎重にならざるを得ませんでした。
ボトムスには黒ストッキングを合わせましたが、これほどの猛暑の中で着用したのは今回が初めてでした。夏の屋外ロケでの黒タイツ・黒ストッキングは想像を絶する試練で、通気性がなく蒸れるだけでなく、数歩歩くだけで脚に汗をかいて張り付き、撮影中も伝線しないよう常に神経を尖らせる必要がありました。手元のアシンメトリーなブラウンとオーカーのグローブはコーデ全体の大きなアクセントですが、生地がしっかりしているため長時間の着用で手の平は汗びっしょりになり、小道具を持ったりメイク直しをしたりする際も細心の注意を払いました。
ウィッグに関しては、厚めのパッツン前髪と頭頂部両サイドに跳ねる特徴的な毛束を配した淡いブロンドのロングストレートを採用。造形美に優れる一方で野外の風で簡単に乱れてしまうため、絶え間ない毛流れのメンテナンスが欠かせませんでした。ウィッグを被った経験がある方ならお分かりいただけると思いますが、夏のウィッグとフルメイクの組み合わせは額の汗が滝のように流れ落ちてきます。写真の中では落ち着いた佇まいを保っていますが、実際のところこの2テイクを撮り終えた直後は頭がクラクラし、目の前の景色が揺れて見えるほどでした。会場外の広場で撮影していたため、周囲を行き交う参加者の皆さんは涼しげな軽装ばかりで、私の重厚な装備の異質さが際立っていました。
今回の撮影はたっぷりの氷水と携帯扇風機を持参していたおかげで、道端で倒れることなく乗り切ることができました。複雑なデザインのキャラクターに挑むたびに、身体の限界を試される大勝負となります。完成した写真の中のペリカは冷涼で気高く、キャラクターの持つ情緒と完璧に調和していますが、撮影中の頭の中は「早く脱いで冷房の風を浴びたい」という思いでいっぱいでした。それでも、これほど再現度の高い作品に仕上がったのを目にすると、流したすべての汗が報われたと実感します。過酷な猛暑の中で限界に挑み、キャラクターの最高の瞬間を切り拓くこのプロセスこそが、コスプレ撮影の抗いがたい魅力なのだと思います。夏の屋外撮影に挑む皆さんは熱中症対策を万全に整えてください。冷却シートや水分補給はまさに命綱であり、身体をいたわってこそ次のコスプレへと繋がっていきます。