今回の写真の完成度は想像以上でした。最初はイベント会場でカメラマンさんに画像4の原画ポーズに倣って膝を抱える定番の立ち振る舞いを数枚撮ってもらうだけの予定でした。会場は混雑しており光も複雑でしたが、カメラマンの@晨昏光影さんが捉えたアングルと構図が極めて正確で、すぐに満足のいく1枚が得られました。しかし撮影を進めるうちに、ただ座っているだけでは少し単調だと感じ、感情表現や光影の変化を加えて試行錯誤した結果、「撮れば撮るほど夢中になって引き返せなく」なってしまいました。
原画が持つ、風に吹かれているような淡々とした雰囲気を作り込むのは想像以上に繊細な作業でした。そのアウラを捉えるため、肢体の微調整を幾度も試みました。脚の角度をほんの少し傾けることでストラップやレースのディテールが綺麗に映え、両腕で抱え込む強さを自然に保つことで関節の硬さを防ぎました。スカートの裾と肩紐のラインが視線を胸元の宝石ネックレスと表情へ美しく誘導してくれます。この衣装は非常に軽やかで、ピンクのウィッグに青と白の配色を合わせるのは肌のトーンやライティングを非常に選ぶのですが、会場天井の拡散光が柔らかい光をもたらしてくれたおかげで、肌の質感とブルーのカラコンの発色がとても綺麗に再現できました。
レタッチの選定中、以前ネットで話題になっていたネタ画像(荒野の板の上で膝を抱えて座る男性の写真)が目に留まりました。イベント会場のカーペットに座る私のポーズと、アングルも体のラインも驚くほど一致していたのです。さらに画像4の原画イラストと並べてみると、3つの全く異なる空間がこの「膝抱きポーズ」によって奇跡的な調和を果たしていました。こうして「私も無人島サバイバル100時間やらなきゃいけないの?潘天鴻(パン・ティエンホン)」というネタ文句から始まる投稿が生まれました。コスプレの面白いところは、純粋なポーズ模倣の写真が最終的にどれほどユーモアあふれる二次創作やシュールなリアル比較を生み出すか予想がつかない点にあります。撮影技術や衣装エレメントの積み重ねによって二次元コスプレの壁を破るビジュアルを作り出す一方で、日常的でリアルな田園環境と比較した時に生まれる不思議な化学反応こそが、最も人々を惹きつけます。
昨日のイベント写真は朝から閉館まで撮影が続きました。人通りが少なく背景がすっきりした通路を探し、会場の柱を上手く利用して背景の雑多な荷物をカットしました。こうした立ち回りにはカメラマンの構図センスと後処理能力が問われます。イベント写真といえば気軽にシャッターを切るだけと思われがちですが、被写界深度をコントロールして人物を際立たせつつ、強い会場照明によるレンズフレアを防ぐ技術が必要です。今回はカメラマンさんの現場判断が完璧で、スマホ画面のカメラUIを模した絵中絵(画中画)構図まで提案してくれ、1枚目の見事な写真が誕生しました。
二次元コスプレを撮影することは、キャラクターを再現するだけでなく、自分自身のリアルな思い出を刻むプロセスでもあります。ウィッグが背中の飾りに絡まったり、通行人に偶然撮影されたりしたハプニングも、すべてこの作品の愛おしいストーリーとなりました。この衣装を纏った瞬間、私は自分自身ではなく、ピンクのウィッグと青い瞳を持ち、可憐さとファンタジーを秘めたあのキャラクターになります。その束の間の非日常感、レンズが定格した一瞬、そしてファンコミュニティで生まれる楽しい交流こそが、私がコスプレを続けてシェアし続ける原動力です。作品を通じて見ている皆さんと楽しさを共有し共感し合えるプロセスが大好きなので、これからも思いがけないインスピレーションに出会えるのを楽しみにしています。