今回お届けするのは『陰陽師』の山兎コスプレで、ロケ地には東莞植物園を選びました。出かける前から、静かで自然な雰囲気の作品に仕上げたいと考えていましたが、その判断は大正解でした。華芳苑の周辺は緑のレイヤーが非常に豊かで、吊り橋や小さな石畳の坂道は、歩いているとまるで山奥の小道を散策しているかのような情緒があります。東屋(あずまや)の木製構造の风合いも和服にとてもよく合っていました。紙灯籠を提げ、団扇(うちわ)を手に持って少し歩き回るだけで、とてもリラックスした自然体の状態を切り取ることができます。カメラマンの@普羅摄影さんのスナップは非常に安定しており、捉えられた色調はとても柔らかく、背景のみずみずしく生い茂る葉っぱも画面を圧迫感なく美しく彩ってくれました。
ただ、ロケ撮影の代償として、虫たちと「親密な接触」を果たすことになりました(笑)。両手の甲がすっかり噛まれて腫れ上がってしまい、帰ってから2〜3日は痒みが引きませんでした。実は長ズボンを履いていたのですが、まさか虫たちが手元だけに集中して狙ってくるとは予想外でした。今思えば、あの時もう一本虫除けスプレーを用意するか、蚊よけパッチを持っていれば、これほど悲惨なことにはならなかったはずです。皆様ももし植物園のような場所、特にこのように緑が生い茂るエリアでロケーション撮影をする際は、くれぐれも油断せずに対策を万全にしてください。
今回は山兎の設定にぴったりな小道具をいくつか持参しました。紙灯籠には赤い花の模様がプリントされており、帯(腰封)の菱形模様とカラーリングが美しく呼応しています。立ち姿、座りポーズ、歩いている姿など、いくつかのシチュエーションで撮影を行いましたが、灯籠を提げて佇んだり、団扇で顔を半分ほど隠したりするカットは、どれも良い雰囲気に仕上がりました。レタッチ(後期編集)では過度で派手な色調補正は避け、主に緑がかった環境光をわずかにトーンダウンさせることで、白い衣装が画面の中でより引き立つように調整し、全体的にクリアで明るいトーンへと導きました。
この衣装を身に纏って植物園の中を歩いていると、周囲の自然環境に見事に溶け込むことができ、通りすがりの観光客の方々から時折視線をもらうこともありました。このように注目される感覚は少し不思議な気持ちですが、純粋に嬉しくもありました。メイクに関しては、屋外の照明や自然光の下でコントラストが強くなりすぎるのを防ぐため、今回のベースメイクはややマット寄りに仕上げました。これにより、植物園独特の光量の下でも肌がよりクリーンに映ります。リップにはオレンジ系の色味を採用し、衣装全体の暖色系エレメントと同調させました。ウィッグは事前にしっかりとスタイリングを施し、前髪が重くなりすぎないように調整、頭頂部のうさ耳には小さな芯(サポート)を仕込むことで、簡単にへたらないよう工夫しました。
実のところ、今回の衣装自体がとても軽やかで薄手だったため、屋外でもそれほど蒸し暑さを感じず、身軽に行動することができました。灯籠を手に持ちながらあの蘭園(らんえん)のエリアをゆっくりと通り過ぎる時は、まるで本物の庭園を散策しているかのような風情に包まれました。植物園の中の蘭園付近は植物の背丈が比較的低いため、写真に収めた時に人物の比率(スタイル)がより美しく引き立ち、背景がゴチャゴチャとうるさくなるのを防いでくれます。もし皆様もこの場所で和風や古風なキャラクターの撮影を計画しているのであれば、この散策ルートをベースにしたコスプレ撮影をぜひ試してみることをおすすめします。