レトロカメラを手に雪山の渓流沿いへ赴き、今回は『東方Project』の射命丸文のコスプレ撮影に専念しました。カメラを携えて取材に駆け回るキャラクター設定が、この壮大な大自然のロケーションに完璧にマッチしています。
高地ならではの強い明暗差の中、サイドからの逆光がスカートの立体的なレイヤー感を美しく際立たせました。激しく流れる渓流の白い水しぶきが自然のフィルターのような役割を果たし、画面に澄んだ透明感を添えてくれます。前半の靴やソックスのクローズアップ撮影は順調に進み、強風の中でもすっきりとしたショートヘアのおかげでセットが崩れずに済みました。後半は砂利の河原へ移動し、体を少し斜めに構えて片手を腰に当て、もう片方の手でカメラを構えるポーズをとることで、レトロカメラの重厚なメカニカル感と相まって脚の伸びやかなラインを美しく捉えることができました。
ここは秋の色彩が非常に豊かで、鮮やかな紅葉や枯れ草が白黒の衣装と見事に調和し、清潔感のあるクリアなビジュアルを生み出しました。風が強かったため、ヘアスタイルや頭巾(トキン)の赤いタッセルを頻繁に整える必要がありました。スカート裾のレースが小枝に引っかかりやすいため小道具スタッフにも細かくサポートしてもらいました。渓流の濡れた岩場は滑りやすく、厚底の革靴では重心を取るのが難しかったため、2枚目のポーズはかなり踏ん張っていますが、それこそが狙い通りの力強い仕上がりになりました。
また、レトロカメラならではの機械構造も撮影の大きな魅力でした。デジタルカメラよりも歯切れの良いシャッター音が、まるで現地取材に集中しているような没入感をもたらしてくれます。吹き抜ける風に合わせてカメラストラップをピンと張るように動きを設計することで、静止画の中にダイナミックな緊張感を持たせることができました。レンズの焦点距離も幾度か切り替え、主に望遠域を活用して背後の雄大な山並みを引き寄せる空間圧縮効果を演出。クライマックスでは風に乗せてスカートを大きく翻し、本物の雪山ロケならではの圧倒的な背景を背に、存在感あふれる取材風のコスプレ撮影を完走することができました。