大理の龍龕(りゅうがん)桟橋に差し込む朝の光は、想像していたよりもずっと早く訪れました。11月初旬の大理洱海(じかい)の湖畔で最初の一条の光を捉えるため、深夜4時に起床してメイクとヘアスタイルのセットを始めました。湖畔の大きな岩に腰掛け、遠くの蒼山(そうざん)のシルエットが徐々に鮮明になっていくのを見つめながら、早起きした甲斐が本当にあったと実感しました。
今回のコスプレ写真では、キャラクターの軽快でスマートな躍動感を表現できるよう努めました。黒い羽の小道具は軽量化された特注品ですが、水辺で一日中背負っているとそれなりに重みを感じます。特に、風雨にさらされていないかのような、羽のように軽やかな佇まいをキープし続けるのは一苦労でした。尖った耳のプロップは肌色の専用糊で固定したのですが、幸いにも湖からの心地よい微風に吹き飛ばされることはありませんでした。赤いベレー帽とこのブラウンのスーツジャケットの組み合わせは、温かみのある朝日の下で周囲の草木の色彩と実によく調和し、白いスカーフと赤い蝶ネクタイのアクセントが全体をキリッと引き締めてくれました。
撮影では、カメラマンの「@鉄板魷魚(テッパンイカ)」さんと一緒に、とにかく自然で作り込まない空気感を切り取ることを意識しました。例えば、水辺の岩に腰掛け、片手で頬杖をつきながら遠くを見つめるカットは、キャラクターの持つ雰囲気を表現できているだけでなく、朝光に照らされた黒ストッキングとローファーのディテールも非常に綺麗に残せました。また、木の根元にしゃがみ込み、帽子のフチに手を添えて空を見上げるポーズもいくつか撮影しました。長時間しゃがんでいたため足が少し痺れましたが、写し出された水面のさざ波や、木々の影が交差する光景は、非常に奥行き(レイヤー感)のある仕上がりになりました。
日の出の時刻の洱海は、淡いブルーと優しいオレンジが織り交ざる幻想的な色彩に染まり、遠くの山々は薄霧の中に水墨画のようにひっそりと佇んでいました。撮影前は、このようなリアルで美しい大自然の風景が、二次元のキャラクターと不調和を起こさないか少し心配でしたが、完成した写真を見てみると、キャラクターの「日常感」がむしろ無限に引き出されていました。樹木の傍に立ち、あるいは青苔の生い茂る岩に腰掛け、風が私の髪やスカートの裾を揺らすとき、あの静謐でありながらもどこかクールな気品が、ごく自然にこぼれ落ちるように表現できました。
今回の撮影は、旅先でのロケ撮影について新しい気づきを与えてくれました。イベント撮影やスタジオ撮影とは異なり、屋外の大自然は光の移り変わり、風速、さらには通行人の写り込みなど、予測できない要素がたくさんあります。しかし、その予測不可能さこそが、即興のポージングや表現の楽しさを生み出してくれるのです。シャッターが切られるたびに、その瞬間の光と影の方向に合わせて、自分の身体の角度を細かく調整していきました。
レタッチの段階でも、生写真が持つ湖水のきらめく质感をあえてそのまま残し、過度な肌補正は避け、最もリアルな肌の質感と朝日の暖かな色調を大切に表現しました。このフィルム写真のような光と影は、東方Projectの持つ幻想的で自然豊かな設定と非常に美しく響き合います。今こうしてこのコスプレコーデの写真を見返していると、あの時の冷やりとした空気や、岩肌を優しく叩く波の音が、今にも聞こえてきそうです。