大景(広角・情景構図)の撮影は爽快感がある一方で、確かな技術と度胸が試されます。先日、このトラロック コスプレの衣装を携えて植物園へ赴き、ポートレート撮影を行ってきました。完成した写真を振り返ると、現場での試行錯誤やこだわりはすべて報われたと実感しています。ターコイズブルーと鮮やかなイエローを基調とした衣装は青々とした植物の背景の中でひときわ目を引き、ロングブーツとの組み合わせが鮮烈な視覚的インパクトを生み出しています。今回は手前のボケを活かした前被りの構図を多用し、手前のカットでは大きくぼかした葉を前景に配して情緒豊かな雰囲気を演出しました。ただ、あまりに自然に溶け込みすぎたため、一見すると緑に埋もれてしまい「大景だと人物が目立たないのでは」という懸念もありましたが、私自身はこの「絵画の中を遊泳する」ような世界観がとても気に入っています。
もう一方のカットでは低い位置からのローアングル撮影(あおり構図)を採用し、階段の青い手すりと熱帯植物が織りなす奥行き感を活かしてスタイルをすらりと長く見せ、美しい脚のラインを際立たせました。これこそがこの写真をカバーに選んだ理由であり、視覚的なダイナミズムと生き生きとしたアクション感を存分に感じられます。撮影当日は周囲に一般の観光客も多く、広々としたロケーションの中で手すりを飛び越えんとするダイナミックなポーズをとりつつキャラクターの威厳ある表情を保つのは、少々度胸が必要でした。しかし、カメラマンさんが的確なアングルを熟知しており、指定の段に立って望遠側の圧縮効果を活用してくださったおかげで、通行人の映り込みを綺麗に遮断することができました。また、曇り空ならではの柔らかい拡散光がスカートのドレープや髪飾りの質感を損なうことなく忠実に再現し、強い直射日光による不自然な影を防いでくれました。植物が生い茂る中、葉先でウィッグや衣装を引っ掛けないよう細心の注意を払い、撮影後にはウィッグに小さな葉っぱが挟まっていたのも微笑ましい思い出です。機材や小道具を抱えて一日中駆け回るのはハードでしたが、仕上がりのクオリティは文句なしの出来栄えでした。この鮮やかな色彩対比と大自然との融合美は、スタジオ撮影では決して味わえない『Fate/Grand Order』の雨の神 コスプレ(テノチティトラン コスプレ)ならではの特別な体験となりました。