今回の2.1米遊オンリーの写真も、いよいよ第3弾となりました。パートナーと組んだこの作品は、企画の初期段階からほんのり神秘的で童話のようなトーンをテーマに据えていました。
今回のメイクについてお話しすると、キャラクター自体が非常に軽やかで空間を駆け抜けるような設定であるため、ベースメイクはあえてマットで清潔感のある質感に抑え、大粒のラメは避けて目尻のほんのりとした赤のグラデーションに重点を置きました。アイラインの引き終わりは自然で緩やかに整え、あえて長く引きすぎないようにすることで、薄紫のインナーカラーが入ったウィッグと赤い瞳と相まって、真夜中に一人で傘を差して佇むような静けさを見事に再現できました。
衣装面では、袖口の絞りや素材の組み合わせにかなりこだわりました。白シャツの袖口はふんわりとさせつつ着膨れして見えないようにし、エナメル素材のスカートとコルセットは屋外の自然光の下で美しい光沢を放ってくれます。ウィッグのセットにもかなりの時間をかけました。自然に垂れ下がりつつも適度なレイヤーとボリューム感を持たせる絶妙なカール感が重要で、これにより長柄の傘を持ちながら様々な角度でポーズを取っても、美しい毛流れをキープすることができました。足元の厚底レースアップシューズと紫ストッキングコーデの組み合わせも、このキャラクター像を形作る上で極めて重要な要素です。
撮影当日の光の加減はなかなか掴みどころがなく、黄色いパンチングメタルの壁やカーブミラーの周りを何度も往復しました。カメラマンの龍驤さんは環境光のコントロールが本当に見事で、撮影中も周囲の空間といかに調和するかを的確にアドバイスしてくれました。例えば、ダークカラーの車体の脇で傘を開く際、傘の縁の影をちょうど顔に落とすことで、深みのある陰影効果を生み出すといった工夫です。黒い車体に施された痛車のラッピングは自然光を均一に反射し、紫と黒の傘の色合いと見事にマッチして、痛車屋外撮影ならではの深みのある色調を生み出してくれました。
今回の作品のコアとなる小道具はこの特注の傘で、実際に持つとずっしりとした重みがあります。ボンネットやルーフの上で撮影したカットでは、煽りや水平のアングルによるレンズの圧縮効果が非常に際立ちました。写真の中で脚のラインと紫ストッキングコーデの質感をより鮮明に見せるため、構図も何度も微調整しました。例えばボンネットに座り、足を前に伸ばしたり組んだりする際、ストッキングに光が綺麗に当たると、画面全体により美しい伸びやかさが生まれます。途中でボンネット、運転席、ドアサイドなど何度も場所を変えながら、光と最も調和するアングルを探求し続け、撮影は何時間にも及びました。
屋外撮影には通行人や遠くの建物の反射光など制御できない要素が多く伴いますが、事前の構想とレタッチによる部分的な色温度の微調整のおかげで、写真の細部まで非常に綺麗に残すことができました。特に座ったときのスカートのドレープや白シャツ生地の自然な光沢感が、上質な質感を醸し出しています。コスプレとは単に衣装を着るだけでなく、周囲の環境をうまく取り入れることで、平面のキャラクターに現実の3次元空間ならではのリアルな息遣いを宿らせることなのだと実感しました。
以前は屋外撮影を大変だと感じていましたが、納得のいく素敵な写真が撮れたときの充実感は何物にも代えがたいものです。完成した写真に写る傘を差した横顔や、大きなカーブミラーに映し出された影を見ていると、まるでキャラクターと日常の狭間を行き来しているかのような感覚を覚えます。カメラマンへの感謝の気持ちに対する一番の恩返しは、これからも表現を深め、次回さらに進化させた作品やシチュエーションをお届けすることだと思っています。今後のコスプレ創作活動でも、この純粋な情熱を持ち続けたいです。