『ストリノヴァ』香奈美のこの衣装に袖を通した瞬間、テックウェアの機能美と少女らしさの絶妙な調和を強く実感しました。黒と白のへそ出しトップスに鮮やかなピンクのスカーフとウエストのベルトハーネスが重なり、全体のカラーリングが非常に生き生きと際立っています。ボトムスの白いプリーツスカートにはピンクのグラデーションリボンがあしらわれ、歩くたびに美しい動きを見せてくれます。何より目を引くのは白いニーハイロングブーツで、膝の艶やかなピンクのアーマー装飾や黒銀のトゥキャップ、足首の金具バックルが合わさり、今まさに戦闘へ飛び出すかのような臨場感を与えてくれます。今回の撮影はイベント会場のブースで行われ、現場にはピンクと紫の階段状セットやネオンメッシュの壁が組まれていました。照明には紫がかったクールなトーンを取り入れ、衣装に合わせてお顔周りに柔らかな寒色光を回すことで、澄んだブルーのカラコンとピンクのチークの透明感を際立たせました。
ゲーミングチェアとPCデスクが並ぶセットへ移動すると、世界観との親和性は抜群でした。ゲーミングチェアに腰掛けて脚を組み、アームレストにそっと手を添え、モニターにゲーム画面が映し出される中、背後のネオンサイン(「love」「hello」やゲームパッドのモチーフ)が画面に豊かな近未来感を添えてくれました。
撮影機材にはソニーのα7M5とFE 24-70mm F2.8 GM IIを採用しました。この焦点距離はブースのような限られた空間で非常に使い勝手が良く、F2.8の明るい大口径は複雑に入り組むイベント照明の下でも十分な光量を確保してくれました。脚のラインやロングブーツの造形を美しく見せるため、立ち姿と座りポーズの双方を念入りに試行しました。例えばバースツールに腰掛けて足を組んだポーズは、ウエストからヒップにかけての美しい比率とスラリとした脚のラインを強調するのに最適でした。イベント会場という性質上、行き交う来場者や機材が映り込みやすいため、構図では被写体自身のシルエットや単色の背景パネルで不要な物を隠し、ボケ味を活かして背景を柔らかく整理しました。周囲の照明やバナーが写り込んだカットも、展示会ならではの熱気ある空気感をリアルに伝える記録となっています。
この衣装の素材はストロボ光にわずかに反射しやすく、特にウエストベルトやブーツの艶のあるパーツが光りやすいため、レタッチではハイライトを丁寧に抑えて素材本来の質感を残しました。スカートの裾やリボンが長いため、座ったりターンしたりする際に絡まないよう所作にも細心の注意を払いました。全体のトーンはピンク・紫とモノトーンの対比を基調とし、SFメカのクールさと女性らしいしなやかさを両立させました。ブースで2時間近く撮影を重ね、あらゆる角度からの光の当たり方を追求しました。ヘアスタイルは淡い紫と白のツインテールで、頭上の黒い幾何学的なツノ型ヘアピンも安定するまで何度も位置を調整しました。二次元撮影として思い描いていた通りの仕上がりとなり、テックウェアの質感も空気感の演出も、キャラクターの持つビジュアルの魅力を完全に再現できました。イーイーイー・ミージョウとともに創り上げたこのイベント写真を通じて、作品の世界観を感じていただけたら幸いです。