今回の『鳴潮』清宵(チンシャオ)のコスプレ撮影において、最大の難関は水中での足さばきとアクションの瞬間を切り取るスナップ撮影でした。「弦音は玉を砕き、剣は坤輿(大地)を起こす」というキャラクター設定に寄り添い、ポージングを練る際には羽のような軽やかさと研ぎ澄まされた殺気の絶妙な調和を常に追い求めました。
衣装面では、清宵の青と白を基調としたドレスは非常に立体的なレイヤーで構成されています。水辺での撮影時にスカートが水流のように優美にたなびくよう、内側に目立たない固定ポイントを多数仕込みました。上着の立ち襟やチャイナボタンの細部も忠実に再現され、原作が持つ清冷な気品を引き出すため、自然光を浴びると繊細な艶めきを放つパール感のある上質な生地を厳選しました。
青と白のニーハイソックスはスタイリングの大きな見どころの一つです。この絶妙な透け感を持つ素材は脚のラインがシビアに映し出されるため、美しいシルエットを保ちつつ浅瀬に立つ自然な佇まいを両立させるべく、足の甲を常に適度に引き締めた状態を維持しました。合わせた白いハイヒールには入念に滑り止め加工を施しましたが、濡れた床面での踏ん張りは難しく、一日を通して靴も靴下も完全に水に濡れながらの奮闘となりました。
小道具の青い長槍は手応えのある確かな重量感がありました。片手で槍を力強く振り抜く際は体幹を研ぎ澄まし、もう片方の手で剣訣を結びながら、風に舞う髪の毛先と呼吸を合わせました。当日は送風機をセッティングし、室内の気流と連動させることで、青いウェーブロングヘアが美しく広がるドラマチックな瞬間を捉えることができました。さらに水袖が非常に長い仕立てになっているため、腕を振るたびに水面に触れてしまいやすく、袖をふわりと宙に舞わせつつ水を吸って重くならないよう細心の注意を払い続けました。
メイクに関しては、清宵の目元に淡いブルーのグラデーションを忍ばせ、強光の下でも澄んだ透明感が損なわれないよう、束感が綺麗で濃すぎないアイラッシュを選定しました。ブルーグレーのカラコンもキャラクター本来の瞳の色合いに合わせて用意したものです。水辺の湿気でベースメイクが崩れないよう、こまめなメイク直しも欠かせませんでした。
ロケーションには近代的な大空間を選び、ガラスのカーテンウォールや鉄骨構造が国風ファンタジーの装いと鮮烈に交差することで、次元を超越した独特の視覚美を生み出しました。水面に浮かぶ睡蓮と提灯が放つ暖色の光が良いアクセントとなってくれましたが、顔に不自然な影が落ちないよう、光の反射角をミリ単位で見極めて立ち位置を決める必要がありました。水しぶきが構図のベストな位置で跳ね上がるよう、何度も何度も水面を踏み込みました。
宙を舞う花びらを捉える際も、最も自然な散り方を追求してタイミングを合わせながら何度もテイクを重ねました。仕上がった写真が醸し出す夢幻の如き国風ファンタジーの情緒は、思い描いていた理想のクオリティに到達できたと感じています。寒色系の背景に白ストッキングとハイヒールの組み合わせが映え、脚のラインを美しく際立たせてくれました。水光の中で長槍を舞わせる清宵の姿を、皆様に楽しんでいただけたら幸いです。