『ロビン・夏空の歌』の水着スタイリングと午後いっぱい真剣に向き合い、水中と波打ち際のカットをついにすべて撮り終えました。淡いトーンのビキニに白いチュールスカートを重ねた組み合わせは、実際の水辺のロケーションで息をのむほどの美しさを放ってくれました。イラストが持つ幻想的な空気感を再現するため、レトロなマイクの小道具と金色の光輪を事前に用意し、星のチャームがついた白のレースアップサンダル、さらには腰元に添えるひまわりとデージーの生花を生花店で厳選し、夏と歌のテーマを細部まで徹底しました。
実際に水に入る撮影は想像以上に過酷でした。水の浮力があるため、少し身じろぎするだけでスカートの裾やリボンがあちこちへ流れてしまいます。水中で浅く身体を預けて横たわる際は常に体幹に力を入れ続けなければならず、油断すると身体が沈み込んでしまい、表情を保つのも一苦労でした。対岸のカメラマンさんから顎の角度や視線の指示が絶え間なく飛び交いました。1着目のカットでは砂浜の上に脚を組んで腰掛け、右手にマイクを構え、左手をそっと外側へ伸ばすポーズを選択。正面からの構図によってしなやかなボディラインとスカートの豊かな広がりを美しく引き出しました。水面のきらめきが肌に反射し、原画データの段階で極めて澄んだ透明感が宿っていました。
2着目は真上からの俯瞰(アオリ)アングルに挑戦しました。周囲に浮き輪やギター、ガラスボウルといった小道具が漂うため、この角度は緻密な構図計算が求められます。水中に身体を深く預けて髪を扇状に美しく広げ、上から見下ろした際に身体が硬直して見えないよう脚の交差角度を細かく調整しました。ピンクの猫型ギターはかなりの重量があり、浸水を防ぐため水中の岩の上に慎重に固定して撮影しました。水面に浮かぶリボンや蝶のモチーフが軽やかに舞うよう、アシスタントさんが傍らで何度も風を送ってくれました。
メイク面ではみずみずしいツヤ肌仕上げを採用しました。水中撮影は大敵であるメイク崩れを防ぐため、キープミストを3重に吹きかけて定着させました。ウィッグの紫色のポニーテールは水を含むとずっしり重くなり、顔に張り付きやすいため、シャッターを切る直前まで入念に毛流れを整え直しました。レタッチでは過度な加工を避け、澄んだ水底の青と陽光の温もりを忠実に再現し、リアルな水面の波紋を丁寧に残しました。俯瞰カットは要素が多いため、水面のハイライトと小道具の馴染み感を重点的にレタッチし、雑多な印象を与えないよう配慮しました。体力的にはかなりのハードワークでしたが、画面に宿った涼やかな夏の情景は期待通りの最高の仕上がりとなりました。