今回の濁心スカジのスタイリングは、メイクテストから撮影完了まで半月以上も試行錯誤を重ねました。ヘッドドレスの金属の棘構造を安定させるため、内部に針金とホットボンドを仕込んでおり、ウィッグのボリューム感も相まって、装着すると重心がすべて頭頂部に集中し、少し首を傾けるだけでも非常に慎重になる必要がありました。ドレスのオフショルダーデザインは見た目こそ華やかですが、手を取り直してステッキやランタンを持つたびに肩紐がずり落ちやすく、撮影中に十数回も位置を微調整しました。一番の悩みの種だったのはニーハイブーツです。普段私は22.5cm(35サイズ)を履いているのですが、今回の小道具のブーツは統一サイズの24.5cm(39サイズ)で、実に4サイズも大きかったのです。ブーツの中で足が遊ばないよう、内部にシークレットインソールを2層と厚手の靴下を詰め込み、歩く時もブーツが脱ぎ飛んでしまわないよう大股で歩くことすらできませんでした。武器のステッキの金属パーツは重く、片手で掲げてアップを撮影する時は手首がかなり痛んだのですが、ピンと伸びた美しい立ち姿を維持するため、何セットものカットを必死に耐え抜きました。セット内の白い十字架、アイアンフェンス、アンドスカルの小道具の組み合わせは、幽玄な青いメインライティングの下で格別の雰囲気を醸し出し、ランタンの中のピンク色の球体LEDは変光機能を備えていて、撮影してみると想像以上に透明感のある仕上がりとなりました。今回、カメラマンはサイド逆光を用いて毛束の質感を際立たせてくれたため、ウィッグの縁に冷色系の光の輪(リムライト)が浮かび上がり、より清冷な印象を引き立ててくれました。太もものクロスストラップは実はゴムバンドで、脚のラインにフィットさせるため着脱のたびに締め具合を調整しなければならず、長時間の着用で跡が残るほどでしたが、それが偶然にもキャラの持つ「束縛感」と完璧に一致しました。撮影中には床に座ったポーズも何枚か試しました。床に敷き詰めた黒いベルベット生地とフェイクの苔の上に座ると、スカートの裾が美しく広がり、脚のラインがのぞき、ステッキを身前に水平に構えることで全体的に均整の取れた構図となりました。総合的に見て、今回のコスプレ撮影作品の完成度は80点といったところです。残りの20点は次回の改善点として残しておきます。例えばヘッドドレスの金属塗装をもっと使い込んだ風合い(ウェザリング)に仕上げることや、ランタンの吊り紐を現在の布帯から革紐に変更することなどです。