今回の仏山・賢魯島での撮影(夜の花畑での撮影)は、私にとって夜間屋外撮影における全く新しい試みとなりました。普段皆さんが目にする黒猫(五更瑠璃)は、昼間の街角や室内のスタジオ撮影がほとんどですが、今回はカメラマンと相談し、ロケーションを夜の野草の花畑に移すことに決定。夜空の星々の光と人工光源を活かして、原作とは一味違った幻想的な雰囲気を表現することに挑戦しました。
キャラクター自身について言えば、五更瑠璃(皆さんお馴染みの「黒猫」)は、本来中二病やツンデレといった属性を多く持ち合わせていますが、今回の花畑での写真撮影では、静かでどこか憂いを帯びたしなやかで優しい美しさを表現することが求められました。このギャップは非常に興味深く、あえてツンとした表情を作る必要はなく、ただこの環境に身を浸し、咲き誇る花々と夜の闇にキャラクターの情緒を委ねるだけで、十分に雰囲気が出ました。
撮影前の衣装準備に関して、私は純白のキャミソールワンピースを選びました。ストラップとフリルレースがあしらわれたこの白いドレスは、夏の広大な花畑の雰囲気に完璧に調和し、同時に黒猫のトレードマークである深紫の髪色を引き立てる美しい色彩のコントラストを生み出してくれます。ヘアスタイルは定番の黒髪ストレート(黒長直)にぱっつん前髪をキープし、カラコンもダークな赤褐色系をセレクトして、キャラクター設定が持つどこか深みのある瞳を極限まで再現しました。ストローハット(麦わら帽子)の要素は私自身が取り入れたアレンジで、白い編み込みのハットは構図全体を引き締めるだけでなく、花畑や夜景のシチュエーションと合わせてもビジュアルが寂しくなりすぎない効果を発揮してくれました。
今回の夜景ポートレート撮影は、機材とライティング(布光)において非常に大きな挑戦でした。ロケ地である賢魯島での撮影環境は夜間の環境光が非常に複雑で、遠くの建物が放つ強い光に加え、生い茂る様々な植物による遮りもあり、現地の光線はかなり乱れていました。星空の美しいバックグラウンドを引き立てるため、カメラマンは長時間露光と星空の多重露光(合成)技術を採用し、さらに手前には大口径(大光圈)レンズを配して手前のピンクの花々をふんわりとボカすことで、まさに二次元イラストに見られるような浅い被写界深度(浅景深)の美しい空気感を演出しました。写真に登場する透明な傘は、現場で急遽取り入れたインタラクティブな演出アイテムです。夜の光と影の下で、傘が光を浴びてキラキラと輝く屈折の光斑が、画面に素晴らしい奥行きを与え、まるで幻想的な魔法の世界観を描き出してくれました。
ここで、小道具(プロップ)として使用した提灯(ランタン)の効果についても特筆しておきます。夜間の野外ロケにおいて最も避けたいのは、顔にピント(焦点)が合わなかったり、不自然で野暮ったい影が落ちてしまうことです。写真の中のレトロな提灯は、私たちの重要な補助光(補光)アイテムでした。ランタンを手に持つことで、温かみのあるオレンジ色の光が顎や首元に非常に柔らかなフロントライトを補ってくれ、環境全体の冷ややかな色温度の中でも、被写体がしっかりと浮き立ち、決して機械的に見えない血色の良さをキープできました。花畑での夜景人像を撮影する際、ポージングは大げさにしすぎないことが鉄則です。屈みポーズを取り入れたのは、主に花々の高さに寄り添うためであり、人物と花との美しい前後関係(インタラクション)を描き出すためです。あえてセクシーさを強調するようなポーズは避け、心地よさとナチュラルな空気感を重視することで、被写体としての佇まいを最もリラックスした状態で表現できました。
ヘアメイクのキープに関して、この深紫色のロングストレートヘアは夜間の草むらの中では枝に非常に引っかかりやすかったです。そのため、撮影中の動作(ポージング)は常に控えめにコントロールし、大きなジャンプや激しい動きは避けました。そうしなければウィッグがすぐにボサボサになってしまうからです。白いドレスは軽やかで通気性に優れていますが、深夜の野外はやはり蚊などの虫が多く、撮影の合間にはこまめに虫除けスプレーを塗る必要がありました。これこそが屋外ロケにおける最も地道でハードな細部(苦労)と言えるでしょう。
総じて言えば、今回の一連の写真群は、私にとってコスプレ夜景外撮り(夜景ポートレート)の素晴らしい実践となりました。事前のロケハン、衣装の選定、小道具の組み合わせから、撮影時のライティングや陰影のコントロールに至るまで、実際にはまだまだブラッシュアップできる部分が多く残されています。それでも、完成した写真に見られるあの静寂でありながらも豊かな色彩に満ちたビジュアルトーンは個人的に本当に気に入っており、五更瑠璃というキャラクターが、夜の広大な花畑での写真において全く新しい命を吹き込まれたかのような確かな手応えを感じています。