昔の撮影データを整理していて、ずっと前に冬のロケーションで撮ったクレーのコスプレ写真を見つけました。この衣装は実は細かな見どころがたくさん詰まっています。真っ赤なロング丈コートの縁には白いパイピングが施されており、写真の中で立体的に映えるよう、裾の四つ葉のクローバー模様にはしっかりとした厚みのある生地を厳選しました。インナーの白いドロワーズには愛らしいレースフリルがあしらわれ、ブーツには白の模様がアクセントになったブラウンのスエード素材を選び、原作の設定画が持つ温かみのある質感を極限まで追求しました。頭の赤いキャスケット帽とエルフ耳はこのスタイリングの魂であり、ウィッグをカットする際はフェイスラインを自然に包み込むよう両サイドのもみあげを長めに残し、頭頂部のアホ毛もキープスプレーで何度も整えてしっかりと立たせました。
小道具に関して言えば、両手で抱えた特大サイズの「ボンボン爆弾」クッションが文句なしの主役です。これほどのボリュームがあるクッションを屋外で抱え続けるのは想像以上に腕の力が必要で、安定して持ちながら軽やかでお茶目なポーズをとるため、撮影前に鏡の前で何度も腕の使い方を練習しました。冬の橋の上での屋外撮影は本当に寒く、風も強烈で、上着に多少の厚みはあっても下半身に吹きつける寒風には思わず震えました。
ポージングでは、クレーならではの無邪気で天真爛漫、そしてちょっぴり悪戯っぽい愛らしさを意識しました。1枚目のように前方を元気いっぱいに指差したり、2枚目や3枚目のように満面の笑顔で爆弾を差し出してみせたりと、世界のあらゆるものに好奇心を輝かせる少女の姿を再現。メイクは澄んだ透明感のある目元と血色感のあるピンクリップにこだわり、あどけなさを際立たせるためアイラインは緩やかなタレ目気味に引き、チークは頬の高い位置にふんわりと丸く乗せました。
ランドセル(リュック)のレザーの重厚感も素晴らしく、あしらわれた金属のバックルが冬の日差しを浴びてキラリと反射してくれました。今振り返るとさらにブラッシュアップできるポイントもあり、例えば屋外の強風でウィッグの毛先が絡まりやすかったため、次回は小さなコームとヘアオイルを常備してこまめに整えたいと思います。冬の野外ロケは防寒対策が命ですので、カイロは惜しまずたっぷり貼るのが鉄則です。今こうして写真を見返すと、当時のひたむきな情熱と作品への深い愛が鮮やかによみがえってきます。
赤と白の鮮烈な配色の衣装は、屋外の自然光の下で驚くほど鮮やかに映えます。澄んだ自然光はまさに天然のフィルターで、服の彩度と肌のいきいきとした血色感を美しく引き立ててくれました。橋の上や川沿いを撮影場所に選んだのも、開放感あふれるロケーションでクレーの活発で元気なキャラクター性を引き出すためであり、広い風景を取り入れた構図が画面に心地よい抜け感を与えてくれます。衣装の準備段階でも公式の立ち絵の細部を徹底的に研究し、コートのボタンひとつからブーツの装飾に至るまで可能な限りの再現度を目指しました。環境の制約もあって完璧とはいかなかった部分もありますが、真冬の寒さを吹き飛ばすほどの熱量で撮影をやり遂げられたこと自体が、最高に幸せな思い出です。この写真を通じて、皆さんの心に温かく純粋なワクワクと笑顔が届くことを願っています。