今回の撮影は上街区にあるeスポーツ施設で行われ、従来の同人誌即売会(アニメイベント)やスタジオ撮影とは全く異なるテイストに仕上がりました。eスポーツチェアとパソコンデスクの存在が、この衣装に思いがけない見せ場を与えてくれました。まずは衣装について。外側の青いジャケットはハリのあるしっかりとした質感で、美しいシルエットを保つために着付けの際は内側も外側も時間をかけて念入りに調整しました。インナーには白のプリーツベストとショートパンツを合わせ、襟元には黒のリボンタイを添えています。青いネクタイと腰元の金色のタッセル飾りが絶妙なアクセントとして効いています。ウィッグは純白のボブヘアを選び、フェイスラインに美しく馴染むよう丁寧なカットとセットを施しました。何より一番重みがあったのは頭上のシルクハットで、金属や羽の装飾が外れやすいため、少し動くだけでも慎重に位置を直す必要があり、撮影の合間にも手でハットの位置を頻繁に確認していました。手にした小道具の剣も特筆すべきポイントで、刀身が長くかなりの重量がありました。片手で剣を構えてポーズを決める際、剣先がブレないよう腕に常に力を込める必要があり、凛々しく格好いい反面、かなりの筋力を使いました。脚には黒のレッグリングを装着し、白のショートパンツと合わせることで、視覚的にすらりとした美脚を際立たせています。こうしたコーディネートはディテールへのこだわりが極めて重要で、手袋の収まりやブーツのリボンの角度など、わずかなズレが全体の美しさを損ねてしまうため、細部まで徹底的に微調整を繰り返しました。
ロケーションに選んだのはeスポーツ施設です。本来はゲームプレイに特化した空間で、オレンジとグレーのeスポーツチェア、画面が点灯したPCデスク、多彩なゲーミングデバイスが並んでいます。そこにクラシカルなヨーロッパ宮廷風の華麗なドレス姿で現れることで、周囲の近未来的な空間との間に鮮烈なギャップが生まれました。座りポーズの撮影では、ジャケットや裾が椅子の座面で押しつぶされて着膨れして見えないよう、綺麗に整える必要がありました。eスポーツチェアに腰掛けて脚を組み、小道具の剣を床に立てた瞬間、まさに次元の壁を打ち破ったかのような高揚感がありました。室内の環境光が複雑で、モニター画面のバックライトが顔に反射することもあったため、カメラマンさんは絶えずアングルを微調整してくれました。座り姿から立ち姿まで様々なポーズに挑戦し、椅子の縁に片足を乗せる仕草や、背もたれに手を預けて剣を突くポーズなどを試みました。ショートパンツとレッグリングのディテールを際立たせるため、俯瞰やサイドからのアングルを駆使して、しなやかな美脚のラインを美しく捉えてもらいました。
ただ、この衣装を長時間着用しているとやはり少し蒸れやすく、特に襟元がしっかりと密閉されているため、途中で何度も休憩を挟んでメイク直しやウィッグの整えを行いました。撮影中にはヘッドホンを装着したりマウスを握ったりするポーズにも挑戦してみました。キャラクター本来の時代設定とは異なりますが、このeスポーツ空間の中では驚くほど自然にマッチしてくれました。eスポーツチェアに座る際は背もたれが大きいため、体が深く沈み込んでしまわないよう背筋を常にピンと伸ばし、キャラクターの高貴な佇まいをキープしました。本来は近寄りがたい高貴なオーラを放つスタイリングですが、ゲーミングルームというシチュエーションによってその距離感がほどよく和らぎ、日常的で親しみやすい面白さが加わりました。完成した写真の仕上がりには大満足で、『原神』のゲームキャラクターとリアルのeスポーツ空間が見事に融合し、大掛かりな特殊効果を使わずとも、会場の小道具とライティングだけで素晴らしい世界観を表現することができました。今回のフリーナ コスプレが、皆様に新鮮な驚きをお届けできれば幸いです。