北京の体感温度は40度に迫り、今回のロケは文字通り体力の限界を試される試練となりました。ノゾミと事前に相談し、正午の炎天下を迎える前にこのアークナイツの撮影をサッと済ませて冷房の効いた部屋へ引き揚げようと決めていたものの、現場に足を踏み入れた瞬間から後悔が押し寄せてきました。
今回公開できた写真は1枚だけですが、その裏にあった過酷さは想像を絶するものでした。ウィッグは分厚く長く、うなじは汗でびっしょり。頭上にそびえる巨大な角の装飾に加え、ノゾミの頭にも竜の角があり、フル装備で立ち止まっているだけでもサウナの中に放り込まれたかのようでした。ウィッグの崩れを防ぐためにハードスプレーを幾重にも吹き付けた結果、吹き出す汗で顔や首元のメイクが崩れ始め、カラコンも激しく乾燥。強い日差しの中で目を見開いてレンズを追う作業は、まさに涙ぐましい奮闘でした。
少しでも日陰を探して移動したものの、猛烈な熱気で衣装の裏地が肌にべったりと張り付きました。着ていた白シャツは襟が高く、息苦しさを覚えるほど熱がこもっていました。撮影の合間には壁に寄りかかって猛烈に扇子をあおぎ、お互いの頭飾りの重さを愚痴り合っては笑っていました。ノゾミが脇から水を差し出してくれ、照りつける太陽の下で兄妹支え合いながら、綺麗なイベント写真を少しでも多く残して一刻も早くこの苦行を終えようと励まし合いました。
幸いカメラマンさんの手が早く、的確にアングルを定めてシャッターを切ってくれました。「OKです!」という声が聞こえた瞬間は、まさに天の恵みに思えました。私たちはすぐさまヘッドギアや小道具を外し、脇目も振らずショッピングモールへ猛ダッシュ。あと1分でも長引いていたら熱中症で倒れていたかもしれません。涼しい冷房の効いた空間で冷水を一気に喉へ流し込み、ようやく生き返った心地がしました。まさにエアコンこそが命の恩人です。
撮影中は散々なコンディションでしたが、この猛暑に耐えてキャラクターを形にし、カメラのモニターに映る完成度の高いビジュアルを確認できたときは、すべての苦労が報われたと感じました。とはいえ今回の教訓として、真夏に大掛かりな装備で屋外撮影に挑むのは二度と軽率にしてはならないと痛感しました。避暑対策と熱中症対策を万全に固めておかないと、本当に暑さでダウンしてしまいます。