龍門において、一振りの剣を振るう時は常に問題の核心を直撃しなければならないと深く知っています。自然のロケ地でも、シャッターを切る瞬間は光と影を正確に捉えなければなりません。今回のロケーション撮影では、ようやくチェン隊長を都会から連れ出し、この美しい山水の間へとやってくることができました。
このスタイリングで最も際立っているのは、笠(斗笠)と青紫色のロングヘアの組み合わせです。白核のチェック柄と赤黒のコントラストが効いたロングトレンチコートを合わせているため、屋外の強い自然光の下では本来なら重苦しい質感になりがちです。しかし、山並みや水面が作り出す自然光の乱反射(漫反射)のおかげで、小道具である剣鞘の美しい漆の光沢や、衣服の生地の細やかな織り目のテクスチャまで非常にクリアに捉えることができました。
今回携行したのはソニーA7R5です。ボディの高いダイナミックレンジ(高宽容度)が、このような明暗差の激しい環境を処理する際に大いに役立ちました。環境を広く取り入れた大全景のカットにはシグマ24-70mm DG DN IIを組み合わせ、クローズアップの細部を強調する際には85mm GM2にレンズを切り替えました。例えば、最後にある座りポーズから脚を上げたカットは躍動感に溢れており、レンズの中に定格されたその姿は、チェンならではのスマートで落ち着いた剣客の佇まいに完璧にマッチしています。
このように開けた屋外のシチュエーションでは、ポージングをのびのびと見せることや、小道具との連動感を持たせることが極めて重要です。剣を振るった瞬間の鋭い反射光のディテールひとつとっても、二次元キャラクターの持つ生命力をよりリアルに引き出すことができます。重い機材や小道具を担いでゴツゴツとした岩場を歩き回り、カメラポジションを探すのはかなり体力を消耗しましたが、剣の刃に太陽の光が美しくこぼれ落ちたその瞬間、このキャラクターだけが持つ特有の余裕と冷静さを見事に表現できたと実感しています。