イベントのプールコスプレ撮影は、まさに体力勝負の「ブートキャンプ」でした。照りつける太陽の下で長い間プールサイドに立ち、フレームに入り込む一般の観光客を避けながらの撮影となりました。今回はFate/Grand Orderの夏イベントの雰囲気に合わせ、セイバーオルタのカットアウト黒い水着をセレクトしました。抜けるような青いプールを背景に黒い衣装が強烈なコントラストを生み出します。胸元の変形カットアウトと黒のフリルは、単なる装飾的な水着以上に、オルタ特有の冷徹さとツンデレな雰囲気を絶妙に表現してくれます。ウィッグは毛量を梳いたブロンドのショートヘアを使用し、前髪を目にかかる長さに調整。ライトグレーのカラコンと血色感のあるリップを合わせ、アイホールをあえて深めに描くことで、アニメのような無表情で全てを見下ろす冷艶な眼差しを再現しました。
納得のいく俯瞰自撮りアングルを撮るため、スマホを構えて何度も位置を探りました。広角レンズ特有のパースで頭が大きく体が小さく見えやすいため、肩をしっかり下げて全体のバランスを整えつつ、手にした白いアイスの小道具で顔が隠れたり表情が硬くなったりしないよう細心の注意を払いました。屋外の直射日光は非常に眩しく、顔に不自然な影が落ちないよう、光源の方向を見極めながら顔の角度を微調整しました。汗でメイクが崩れやすいため、メイク担当の方がキープミストとパウダーを重ねてしっかりベースを作ってくれたおかげで、後半の写真でも肌の状態を綺麗にキープできました。キャラクターらしい高貴でクールな雰囲気を保つため常に神経を研ぎ澄ましていましたが、実際は日差しで少しクラクラしていました。撮影の合間には急いで水分を補給し、日焼け止めスプレーを重ね塗りして乗り切りました。
人の少ない撮影場所を求めてプールの周囲をぐるりと回り、最終的に見つけた隅のスペースで素早く撮影を済ませたため、非常に効率よく進めることができました。水面に揺れるきらめく光と周囲の好奇の視線を感じながら、炎天下での過酷な撮影は大変でしたが、それ以上に特別な面白さがありました。正直なところ、こうした特殊なシチュエーションこそ、コスプレイヤーのキャラクター表現力が試されます。余計な背景の助けがない分、視線や仕草だけで世界観を伝える必要があり、とても思い出深い経験になりました。人が密集する日本のアニメイベントでは、レンズを少しあおり気味にしたり、水面に視線を落とすように画角をコントロールして余計な背景をカットするのがコツです。身体的にはヘトヘトになりましたが、大好きなキャラクターを再現できた仕上がりを見るたび、確かな達成感を実感しています。