梅雨の時期の天気は本当に気まぐれですが、この曇りがちで雨の降る日こそ、かえって文(あや)ちゃんの持つ空気感に驚くほどぴったりマッチしてくれます。今回はアジサイの季節に合わせて、四季を巡る文ちゃん企画の第1弾――「夏の章」を撮影してきました。出発するときはまだ小雨がパラついていましたが、雨の中に咲くエンドレスサマーは色彩がより鮮やかで、花びらに滴る水滴が、身に端整な赤と黒のコントラストが効いた和風衣装と素晴らしい視覚的対比を描いてくれました。メイクアップアーティストさんが尖ったエルフ耳と赤い瞳をセットしてくれ、このトレードマークの小さな赤帽子とポンポン(絨球)を合わせると、天狗記者としての存在感が一気に最高潮に達しました。撮影中、カメラマンさんは終始ポージングを熱心にリードしてくれました。例えば、片足で立ちながら衣の裾がひらひらと舞う瞬間を見せるポーズは、重心を安定させるまでに何度も挑戦しましたが、完成した写真(正片)の中でスカートの裾を風が吹き抜けていくような臨場感は本当に完璧に表現できました。そして最後の一枚では、文々。新聞の記者証を手に携えており、今にもカメラを取り出して新しいスクープを激写しに行きそうな佇まいになっています。
もともとこの企画は、四季の移り変わりの中での文ちゃんの姿を記録したいという想いから始まりました。初夏の青紫色の花海からスタートし、秋の紅葉、冬の雪景色を経て、最終的には春に実物のフォトブック(小冊子)を発行する予定です。現在仕上がっているイベント写真の色彩はとても心地よく、あいにくの天気ではありましたが、そのおかげで意外にもしっとりとした清涼感のある質感をプラスすることができました。レタッチの際も、アジサイの持つ優しく淡い色調をあえてしっかりと残すことで、衣装にあしらわれた鮮やかな赤い飾り紐のディテールと美しい相乗効果を生み出しています。この衣装を着て撮影する際に一番気を配るべきなのは、あの大きな毛玉(ポンポン)です。視界を遮りやすいのですが、同時にキャラクターの魂とも言える重要パーツでもあります。雨の日のアウトドア撮影は確かに不便なことも多いですが、画面に唯一無二の瑞々しい空気感を宿らせてくれます。ファインダー越しに見える濡れた花々とキャラクターの姿――これこそがロケーション撮影ならではの醍醐味ですね。この二次元コスプレの創作のモチベーションを保ちながら、東方Projectへの愛を込めて、続く3つの季節の撮影も順調に進めていければと思います。