今回の新宿セイバーオルタ(アルトリア)の撮影では、夜の市街地ストリートと大型バイクをメインロケーションに選びました。当初のコンセプトは、冷酷で無慈悲、そしてどこか狂気を孕んだ「王としての威厳」を表現することでした。『Fate/Grand Order』の「悪性隔絶魔境 新宿(新宿幻霊事件)」の背景設定に寄り添い、黒と赤のライダースジャケットにロングブーツ、そして重厚な大剣とバイクを組み合わせることで、新宿のアンダーグラウンドが持つ退廃的でダークな質感の再現を追求しました。
撮影現場では過酷な一面もありました。黒のレザージャケットは通気性が低く、夜間の冷え込みの中でもバイクに跨りアクセルを踏み込むようなポーズを繰り返すうちに汗ばむほどでした。ニーハイブーツでの歩行も体力を要し、車体に跨る際にバイクのフレームで膝を強打して数日間アザが残るハプニングもありましたが、夜風を切り裂くようなオルタ特有の冷徹な空気感を写真に焼き付けることができました。
夜景撮影におけるライティングと構図にも徹底的にこだわりました。カメラマンさんが強力な正面ストロボを発光させて背景の光量を抑え込み、後方の高層ビルの街明かりを自然な玉ボケへと昇華。強い明暗のコントラストによって、透き通るような白肌とレザーの光沢感が鮮明に浮かび上がり、キャラクターのダークサイドの質感を極限まで引き出してくれました。手にした大剣は非常に重く硬質で、ポーズを変えるたびに刃先を傷つけないよう慎重に扱いました。
王たるオーラを表現するため、あえてカメラ目線を外し、首をわずかに傾けて世俗を見下すような冷淡で鋭い眼差しを意識。鏡の前でカメラマンさんと首筋の力加減や視線の角度を何度も微調整し、一切の甘さを排した圧倒的な覇気を追求しました。1枚目のバイク脇での直立カットでは、引き締まった脚のラインとスタイリッシュな全身のシルエットを余すところなく捉え、レタッチで寒色系のトーンを整えて赤と黒のコントラストを際立たせました。バイクの存在感とストイックな撮影が結実した、最高にエキサイティングなFGOコスプレ体験となりました。