今回の撮影ロケーションは森の中に設定しました。『アークナイツ』新約エクシアコスプレの『翼を求める歌』のスタイリングに合わせ、光と影の入り方が複雑な自然の森林地帯をあえて選びました。赤髪と黒のとんがり帽子が、緑豊かな背景の中で鮮やかなコントラストを描き出しています。黒を基調に白いノコギリ刃状のエッジや金色の幾何学模様があしらわれた衣装に、背中の大きな赤いマントが合わさり、全体的に豊かなレイヤード感が生まれました。ウィッグのセットも自然光の下で不自然に見えないよう毛束感を丁寧に作り込み、額のほつれ毛も視界を遮らないようこまめに整えました。マントの生地は落ち感が素晴らしいものの、風になびくと木の枝に引っかかりやすく、撮影後には裾に植物の汁がたくさん付着していたので、帰宅してからじっくり落とすしかありませんでした。吟遊野郎という設定を忠実に表現するため、木製の撥弦楽器(リュート)と小道具用のリンゴもいくつか持参しました。前腕に装着した金色の金属製アームガードはずっしりとした重みがあり、着けると特に楽器を構えたり腕を上げたりする動作に多少の制限がかかりました。ボトムスに合わせたブラウンのニーハイレザーブーツは脚のラインに綺麗にフィットしますが、森の中を歩き回る際、重厚なブーツは見た目こそクールなものの、柔らかい落ち葉の層の上では足を取られないよう細心の注意が必要で、ブーツの表面にも泥や落ち葉の破片が付きやすかったです。
撮影中、カメラマンのFloFloさんはアングル選びが非常に巧みでした。倒木に腰掛けて楽器を爪弾く際、身体のバランスを保ちながら遠くを見つめる自由奔放な佇まいを表現するため、実は体幹と脚にぐっと力を込めていました。また、ロケ地の地面は凹凸が多く、1枚目の大木の根元に座るポーズでは背中に硬い樹皮が当たっていたため、自然に見えつつマントが綺麗に垂れ下がる角度を見つけるまで何度も位置を調整しました。リンゴを手にカメラを見つめるカットも現場での思いつきで、果実の鮮やかな色彩を利用して画面に生き生きとした生活感を添え、果皮の光沢がかえって目を引くハイライトになりました。傍らに置いた手斧や散らばったリンゴも、画面のストーリー性を深めてくれています。
写真の完成に関して、本当に親友たちに感謝しかありません。1枚目は天才的な涵宝ちゃんがレタッチを担当してくれ、可愛い小さな太陽や蝶のエフェクトを添えてくれたことで、静寂な森に愛らしい遊び心が加わりました。2枚目と3枚目は「要怎樣」ちゃんがリレー形式で仕上げてくれ、森の息づかいを感じさせる色調と光影に仕上げ、赤いマントや髪の毛先が光を浴びたグラデーションを見事に引き出してくれました。ひとつのコスプレ作品の完成は、本当にみんなの団結と努力の結晶だと実感します。この衣装のディテールはポージングの伸びやかさが強く試され、特に大きな動きの際は服のシワやマントのなびく向きを風向きに合わせて調整する必要がありました。当日は森の中で蚊に刺されるなどのハプニングもありましたが、仕上がった完成写真を見ると、すべての苦労が報われたと思えます。撮影全体がまるで本物の森林トレッキングのようで、キャラクターを演じるだけでなく大自然の空気を満喫する時間でもありました。この衣装を纏い楽器を手に取ると、世界中を気ままに旅する吟遊野郎の自由な心境を肌で実感できる、素敵な森林系コスプレとなりました。