本編(正片)はまだレタッチ(精修)の最中なので、まずはこの3枚の予告を出して一息つきたいと思います。今回私が挑戦したのは、『Fate/Grand Order』の恩奇都(エルキドゥ)です。
ぶっちゃけ、普段は金属製の鎧や複雑なアクセサリーを身にまとったキャラクターを撮影することが多いため、最初にこの衣装を見た時は「あまりにもシンプルすぎる」と感じました。しかし、いざ準備を始め、メイクを決め、スタジオ撮影を待つ中で、二次元コスプレの世界においてはデザインがシンプルであればあるほど、あの独特な気質を捉えるのが逆に難しくなるのだと身に染みて実感しました。
まずはこの緑髪ウィッグについてお話しします。蛍光イエローグリーンの色彩は一見非常にポップに映りますが、その難しさは前髪を十分に平らに整えつつ、毛流れが単調(死板)に見えないようにする点にあります。ウィッグをセットする際、何度も手ぐしで整え直すことで、なびくような軽やかさがありつつ視線を遮らず、同時にキャラクター特有の清透で絶妙な「人間離れした感覚(非人感)」を醸し出す緑髪ウィッグに仕上げました。メイクにおいては、あえて淡い色のカラコンを選び、アイラインはぼかしすぎずに輪郭だけを強調して、眼差しの純粋さを極力キープしました。ベースメイクも非常にクリーンに作り込んだため、この緑髪と合わさることで、顔立ち全体が柔らかくも立体的に表現されています。
衣装の面では、この白いローブの生地は実は結構な重量感があります。胸元にある黒い幾何学模様のストラップのラインが非常に重要で、位置がわずかにズレるだけで襟元全体のスタイルが崩れてしまいます。一番気に入っているのは、衣装の裾や袖口にあしらわれたカーキ色の不規則な幾何学モチーフです。これらは広範囲のホワイトに対する視覚的なバランスとして機能しています。衣装を完璧に着込んで鏡の前に立った時、ようやく心の中で少し自信が持てるようになりました。
今回のスタジオのセットには、あえてエキゾチックなニュアンスを選びました。背景には広範囲のオレンジ色の壁面、カラフルな幾何学模様のステンドグラス、さらにはビーズのタッセル、民族調の絨毯、広葉植物が並んでいます。当時の私のプランとしては、このような暖色系で神秘性に満ちたセットと光影を利用して、緑髪と白衣がもたらす冷涼感を中和させることでした。カメラマンは柔らかいサイドトップライトを当ててくれ、床のレフ板と相まって、画面全体の空気感が非常にアンニュイで、ほんのりとファンタジーな雰囲気を醸し出しています。
撮影時のポージングはどれもシンプルなもので、カメラマンのディレクションも非常に心地よかったです。例えば2枚目の両手を重ね合わせたポーズは、実は撮影の合間の何気ない仕草だったのですが、スナップしてみると驚くほどキャラクターの雰囲気にマッチしていました。緑髪にあの白衣、精度高く再現されたディテール、そしてセットの深みのある暖紅色が加わることによる色彩のコントラストは、非常に鮮烈で目を引くものになりました。
予告を投稿した後、画面の中の自分を見つめていると、ある瞬間は「C.C.」に似ている気がしたり、またある瞬間は「キヤ」に見えたりして、自分でも「別の作品に迷い込んでしまったのではないか」と疑ってしまうほどでした。しかし、これこそが二次元コスプレの魅力なのでしょう。シンプルな造形ほど、より広範なイマジネーションの余白を秘めているのです。
この3枚の写真はあくまで始まりに過ぎず、本編の広大なシチュエーションや、より豊かな光影による構図のカットは、現在まだバックグラウンドでレタッチ処理を行っている最中です。今回の撮影体験は全体を通して非常にスムーズに進み、情緒がバッチリ乗ったため、写真そのものがストーリー性を帯びる仕上がりになりました。今回私が模索したこのキャラクターの気質に対する解釈が、本編において皆さんにも一味違う視覚的体験として届けば幸いです。このエキゾチックな撮影に込めた世界観をぜひ楽しんでください。