今回の撮影セットは極めて近未来的な培養ポッドの内部をイメージして設計され、頭上に設置された巨大な青藍色のサークルライトのみで空間全体の空気感を作り出しました。着用したのは白いワンピース仕様のプラグスーツで、黒のカラーブロックの切り替えや蛍光グリーンの差し色があしらわれ、胸元には「00」、背面には「10」のナンバーが刻まれています。スタイリングを忠実に再現するため、額を部分的に覆うインターフェースヘッドセットと淡い髪色のショートボブウィッグを合わせました。セット美術には天井から無数に垂れ下がる白いケーブルを配し、周囲に六角形のインダストリアル調キューブを散りばめ、背景にはSFモニターのインターフェース画面を点灯させました。撮影における最大の難所は、極めて強烈かつ単一なトップライトの存在でした。真上からの光は顔全体に濃い影を落としやすいため、顎のラインや鎖骨に光が美しく当たるよう、顔の角度や横顔の傾きをミリ単位で微調整し続けました。ポッド内は非常に狭小で、スモークマシンが吐き出す白煙は雰囲気作りに貢献した反面、呼吸が浅くなり視界も遮られがちでした。片膝立ちのシークエンスでは、発光するステージに片膝をついて片手を上方へと伸ばし、逆光の中で身体のラインが明瞭に際立つよう体幹を強く引き締めて背筋をピンと保ちました。カメラマンさんはポッドの外から垂れ下がるケーブルを前ボケとして活かし、私は内部で腕組みをしたり横を向いて振り返ったりと多彩な動きを繰り返しました。姿勢を変えるたびに顔への光の当たり方を計算し、眼差しには意識して冷徹さと浮世離れした距離感を宿しました。青い冷光は肌色を蒼白に見せやすいため、現像時のカラーバランスでも細やかな調整を重ねました。ハードな撮影ではありましたが、青藍色の光が輪郭に落とす美しいハイライトと、空間全体が放つサイバーパンクのテクノロジー美学により、この寒色系に挑んだ二次元撮影の試みは極めて実りあるものとなりました。