今回はソニー A7M5と撮って出しのプリセットを携えて、四月の終わりに滑り込みでこの写真セットを公開しました。太陽の光を浴びる楽器少女をミラーレス一眼で捉えることで、煩雑な後加工(レタッチ)を必要とせず、原画の色彩だけで十分に清々しく表現されています。
今回撮影したのは宮園かをりというキャラクターで、金髪ツインテールとピンク・ホワイト配色の私服(厳密に言えば、ステージ衣装を日常風にアレンジしたもの)に、鮮やかな黄色の革靴を合わせることで、視覚的にも春の季節に非常にマッチしています。小道具を準備する際、バイオリンと鍵盤ハーモニカ、反映されたあの象徴的な赤底のケースをあえて持参しました。ロケーションには春の桜が満開に咲き誇る街道を選び、路面には花びらが散り散りになっています。路傍の赤白のバリケード、白い手すり、金属的な光沢を放つ街灯の柱、そしてどこまでも青い空が組み合わさることで、非常に生活感のある二次元の街頭の雰囲気を醸し出しています。
ポージングやアクションのデザインにおいては、キャラクターの設定に合わせるため、楽器を演奏している状態のスナップ撮影に極力こだわりました。画像1では小道に佇んで弦を爪弾いており、地面に置かれた赤いケースは、まるでギグ(演奏会)に駆けつけた直後の小休止のようです。画像2と画像4はどちらもブルーの鍵盤ハーモニカを奏でているシーンで、片脚立ちになったり、歩きながら吹いたりすることで動作に軽やかさを持たせ、衣装に差し込む木漏れ日が素晴らしい透明感を演出しています。画像3ではケースを手に白い手すりの傍らを歩み、僅かに顔を上げて遠くを見つめています。風が髪の先を優しく揺らす自然なスナップ状態は、作為的なポージングよりも遥かにストーリー性を感じさせてくれます。
ここで、今回の機材と設定についてお話しします。メイン機としてのソニー A7M5は、屋外のまばゆい日差しの下でも非常に安定したパフォーマンスを発揮してくれました。今回はあえて複雑なレタッチプロセスをオフにし、ソニーの撮って出し設定をダイレクトに適用しています。このような高彩度・高コントラストなポートレートに対して、A7M5の顔認識(瞳AF)は極めて正確で、風に髪がなびく瞬間や、顔を傾けて鍵盤ハーモニカを吹く際にも、フォーカスはしっかりと瞳をロックし続けてくれます。大口径レンズがもたらす背景のボケ味は見事で、幾重にも重なる桜の木のピンクホワイトの色彩が、絞り開放によって柔らかな散景(ボケ)へと変化し、人物の主体を美しく際立たせています。光線はどこか温かみを帯びた午後で、サイド逆光が金髪のエッジに美しい輪郭光(リムライト)を描き出してくれました。これこそが、私がこの撮って出しポートレートで表現したかった春日の空気感そのものです。
天気は時折、突風を運んでき、髪や肩の上に花びらが舞い落ちします。撮影時は成片率を保証するため、ダイナミックな動きの中でシャッタースピードと被写界深度のバランスポイントを常に探る必要がありました。幸いにも、A7M5の高速連写のおかげで、歩きながら鍵盤ハーモニカを吹く画面(画像4のような)を捉える際にも、人物の移動による失焦(ピンボケ)を起こさずに済みました。全体的な色温度はほんの少し暖色に寄り、肌の質感にはソニー特有の透明感が維持されています。この撮って出しの効果は非常に手軽で、ほぼ無修正の原画のまま投稿できるほどです。
四月ももうすぐ終わりますが、このピンク系のスタイリングと満開の桜は、確かにこの季節における最高のフィルターです。今回の宮園かをりコスプレを撮影するにあたっては、キャラクターの特質を再現することを考慮するだけでなく、春の生命力と鮮やかさを画面の中に溶け込ませたいと強く願いました。楽器、ストリート、青空。これらの要素が総合されることで、この写真セットの生命力は単なるポートレート(人物そのもの)に留まらず、環境の空気感とも見事に融合しました。これらの写真を目にした方々にも、行く春の穏やかな陽気が少しでも伝わることを願っています。